2004/2/23 2/24 2/24 2/25 投稿者・ritonjp

    「葉男婦舞喜」 下巻

  「飯炊男のしめた顔は淫乱の巾着ぼぼ」

 人の心の移りやすきは、濡衣の浮名たち、忍ぶ文字ずりの乱れ染めにし恋は曲者紅染の色はあせても、其の香残りて、又他所の肌にやうれん持ちたが病の股座なれば、遊ばせて置く筈はなし、されば何時の頃やありけん。

 此処に或豪家の妾宅、およつと云えるは、今年二十五のしたがり盛り。
 其のうへ淫乱にて、仮にもあじな目つきをなし、男の血を狂わせ男根と名が付けば、年の市の売り物(張子製の張形)を見ても、はや鼻息荒くする悪戯者。
 一日でも玉頸へのこの香を嗅ざれば、気が済まぬと云うしろものなれども、此の程は旦那御病気にて、ぼぼの音信無く、およつ、余りのひもじさに、飯炊親父仁八助が、皺くたまらを所望すれども、提灯に餅をつきて伝え聞く「四つ目屋」の帆柱丸は、よく玉茎に勢いをつけ、女を悦す妙薬なれば、是を親父に用いさせ試みんと、かの八助に言付けるに、八助早速調え来り、元より無筆なれば能書きも見ず、薬とあれば只呑むものと心得、一口にやらかせば、妙薬の験、忽ち口中にうずき、舌はしゃっきりとおへたって堪り兼ね、やがておよつが口元にねぶり付き、舌をおしいれ、出し入れ荒く
「ソレモウ、いきますいきます」と涎をだらだら。
 およつは驚き
「八助は何をいやる、入れもせぬうちから、いくいくとは人焦らしな。口ばかり吸わずとも、はよう入れて」と股ぐらを摩り付け摩り付け八助が男根をいじり廻せど、何時もの通りくにゃくにゃ物、
「エヽ、モゥじれったい」と、親父が手を取りぼぼにへ宛がい、くじらしてもヨガリ足らず。
「そなた薬をつきやったか。何故此のへのこは役に立たぬ」
 八助吃驚りして、
「さては、へのこへつける薬であったか、おらぁはつい食べましたから、此の様に口ばかりがおへて、こたへられぬ」と、滅多無性に只口中をちぎるばかり。
 およつは、気を揉み
「ヱヽ、此の人は無器用な、道理でまらが用に立たぬ。せめて最うちっと精出して、くじりゃくじりゃ」
 さねがしらをひょこひょこ動かし、しがみついて
「ハァハァムヽムヽアァアァ、どうやら往きかかった、アァこんな時どの様な下反りまらでも、白まらでも生きたほんの玉茎が欲しい、アァモウ、ソレでるハァハァ」と、親父がほうべたに、食いつき食いつき、夢中に為って取乱す。
 折節此の隣の雪隠の屋根葺替えにて、屋根屋先刻より此の呈を見て玉茎は張り裂けるばかりに、おえたち堪え兼ねて屋根の上より此方の庭へ、どさり落ちて目を廻せば、八助は周章て驚き吃驚、およつも是はと見るうちに、屋根屋は気を失いたれども、へのこばかりに一念塊り、しゃっきりとして見へければ、およつ駆け寄り、
「さてもさても有り難や、したいしたいと思う念力天に通じ、まらの降りしは、これぞ天の逆矛とやら、此の雁の高さ、どうも、モゥ、堪えられぬ」と、上に乗りて押し込み、抱き起こして〆付ければ、屋根屋息を吹き返し
「是は良い気付を戴き、気もしゃっきりとなりました、御礼にはコレ、かう致します」と、ぐいと抜き、およつを抱き抱えて俯きにし、後より裾をぐっと捲り上げ、ひゃっこい尻を我膝の上へ、抱え上げてへのこの上に、丁度つびをしゃんと据させ、抱締めて乳をいじり、さねがしらをくじり、尻の穴いらい、振向かせて口を吸い、気を悪くさせるばかり。
 玉茎は折ふし仰向きて、馬が太鼓打つ如く、さねがしらを、ちょいちょい障れば、およつは一向に夢中になり
「ヱヽもう何故こんなに焦らしなさる、早く入れて、アレどうも」と、尻をもじもじ身を焦れど、屋根屋騒がず手を遣ってくじり、指先にて気を遣らせ、開中存分にぐたくたさせ、熱気盛んになりし時、先ず天窓にそっと入れ、下から持ち上げ縁を擦るに、すぽすぽぐいちゃぐちゃとなり渡り、玉茎だんだん膨れ挙り、出し入れしげく為るに随い、淫水ぶちまける如く、だらだらと太股を伝う斗り、およつ身悶えして眉をしかめ、後へ手を廻しして男を〆つけ
「ハァムヽムヽどうぞ、本当に抱き付かせて、是ではどうも、よすぎるよすぎる。アレサモゥさっきから往き続けに、ソレソレこつぼがびくびくびくして、アレ又気が遠くなる・・・・。アヽソレソレ其処を強く、ぐっとぐっとアヽイ〜、、、、ハァハァ〜〜イィモゥどうも、死にます死にます」と、大声を挙げて喜悦の様子。
 屋根屋女を俯かせ、掘っ立て尻にさせて伸び上がり、金玉際迄グゥーィ入れたる心地よさ。
 犬の如くに尻を抱えて突き立て突きたて突き廻し
「ソレいく、一緒に遣ろう、アヽソレソレソレソレ」と、一時に気を遣り、今は是迄と引き抜けば、へのこは火の如くほこへきって、未だ一向弱りたる気色はなく、ほやほやと湯気の立つ気味のよさ。
 およつ濡れつびを、擦り付けて離さばこそ、
「未だこんなになっているものを、どうぞ本当にして、もふ一度入れて下さりませ、その代り、今度は私が方からお前をよがらして上げましょう」と、細き手にまらをしこしこ握り堅め、股座へたくし込んで、持ち上げ持ち上げ、へのこの出入の度毎に、顔を顰めて
「ムヽヽィ〜」といけめば、開中絞まりて棹を扱き、尻べたをぐるりぐるりと振り回せば、ぼぼのぴらぴら雁首に絡むが如く、尻をひょいと上へ突けば、こつぼ障りて鈴口にぴくりと堪へ堪り兼ねて屋根屋、男泣きに鼻を啜り
「ハァ是はどうしなさる、いっそ身内がぞくぞくしてアレアレ腰が抜ける様だ、扨も扨も、こんなぼぼも有る物かヱヽ命取りめまら殺しめ、いっそ殺せ」と、涎やら青洟やら啜り上げて、どっくどっくと気を遣る時、およつは、両足揃えて延ばし、玉門を窄めて男根を扱き、存分に気を吐かせければ、屋根屋夢中に大喜びの最中、後に人音聞こゆる故、はっと引き抜き退かんとするを、およつは取り付き
「胴欲な、如何にお前が遣ったとて、私にも遣らして」と又、嵌めかくれば、男はまごまご、正真の屋根葺き、上がったり下りたりする中、飯炊き親父、未だ舌が萎えきらず、駆け寄っておよつが口を吸い罹れば
「ヱヽ不景気な」と突き倒され、舌斗りぺろぺろ出して涎を流し、屋根屋が口へ、ねぶり付いてちゅうちゅうちゅう。
 屋根屋、親父をポカリ張り飛ばし
「ヱヽきたない、何かおいらが口へへぇたは、さては親父、こなたの入歯が抜けたのか、ヱヽ臭い、むしづが出る。ゲェイゲェイゲロゲロゲロゲロ」

『葉男婦舞喜』 終
相生源氏-北嵯峨の巻 初寝の巻 室町の巻 返り花の巻 過去の巻 変詐の巻 地蔵堂の巻 古今伝授の巻 惚薬之巻 丑の時詣の巻 
開好記 男壮里見八見傳@ A B C D E 開談夜能殿 上   口吸心久茎 閨中大機関 錦木草紙 此の糸 
四季情歓語花暦-天之巻@ A  地之巻-前 人之巻 葉男婦舞喜上-中  愛-絆集 TOP頁