2004/1/22 1/23 1/23 1/24 投稿者:ritonjp

閨中大機関(けいちゅうおおからくり) 江戸凸凹山人作・嘉永期 喜落斎 麿丸(国麿)画
抜 粋

 傍に寝たるおさせが早く目を覚まし
「おや腎我さんどうして此処え」と咎められ、はっと驚く胸押し静め
「これさ声が高いお新さんの目が覚める」と言いつつ、まず片足を割込み乍ら二本の指へ唾をつけ、そろりそろりと弄い掛けるに、未だ手入らずの玉門、両ふちすべすべやわやわして、其の心地よさ得も云われず。
 おさせは体を堅くちじめ、顔の半ばを襟に隠し、腎我の背中へ廻せし手を、そっと押さえてものいわず。
「わたしがイヤじゃぁないか」
「いいえ」
「一寸、こうおし」とおさせが顔へ顔押付け、口と口とを合わせするに、おさせも恐々舌をだすを、腎我は己の口へ吸込み、暫くチュウチュウ言わする中に、玉門づきづき響き渡り、ぬるりと零す淫水を拍子に、指を深く押込み男根の道を十分開きて、大物へ唾をねやし、そろりそろりと突込めば、少し痛い様に見ゆれども、やがて毛際の所迄入るに、やがて小腰にちょこちょこ突き、ぐちゃぐちゃ音のする頃はさっくさっくと突き回す。おさせもよくなりしや、歯を食い〆て腰を震わせ、
「アレアレ・・・アレサ」
「ソレソレ」   中編、略

  「巻の下」

 秋も立ち、冬も何時しか過ぎ行きて年たちかえる梓弓、春とは云えど未だ寒き、雲間の若菜摘むという七日も立てばようようと、人の心も朝立の霜ごわごわと、空張かえる窮屈を・・・中略

 一中節を人に教えるお淫は、炬燵入って酔倒し助兵衛を見て
「そんなにお酒食べ無い様だが、如何してこんなにお酔いだろう。それは左様と炬燵にちっとて火も無い筈、風邪でも引くと御気の毒、火鉢の中の左久良炭でも、少しついで置きましょう」と言いつつ炬燵の櫓に被いし蒲団の片端引き捲れば、こはそも如何に助兵衛が踏み肌蹴たる股座の一物、褌を突きはずし、ぬっと出たる有様は、秋の牡鹿の角ならずば冬の雲間の土筆か、色黒々と反りかえり、筋太やかに高く、ヅッキヅッキと疼く有様。

 お淫は、はっと顔赤らめヲヤマアどうしよう、けしからぬと、すぐさま蒲団掛けんせしが彼の男根、世にも稀なる味さえよげに見えければ、心の内に思う様、是迄男と交わっても玉茎のおえたる格好、手に握りては知るものの、流石になにやら恥ずかしくて、繁々見たる事もなし。

 かかる間あいのあるこそ幸い、よく見て置かんと口の辺りへ袖をおおい、息を殺して流し目に、見れば見る程大きな道具、此の様な物が、と思えば思わず我が前さえはだけて、そっと覗き込む。

 炬燵の内の助兵衛は、よく寝込たる振りをして、かの一物を囮に使い、飽くまでお淫に気を持たせ、時分は良しと心に肯き、やがてむっくと起き上がり、物も云わずにいきなりお淫を其処え押し転ばし、太股無理に掻きはだけ、手を差し伸べて割り込めば、お淫はアレーと云い乍ら股を窄めて助兵衛が突っ込んだ手を、内股でぐっと締め付け、身を捻らせ 
「エ、助さん、何を冗談、悪い事おしでない」と口ではいえど心の中、男恋しき折なれば強いて是を拒みもせず。
 助兵衛、直も力負かせ、差し入れたる手の指の先、毛際を過ぎて空割の辺りへ僅かに届くやいなや、ちょこりちょこりと弄い掛ければお淫は
「アレサ、およしよ、お手が汚れる」と言いつつ股を段々緩め、やがて自由にくじらするにぞ助兵衛なにか堪るべき、本手に上から乗りかかり、張裂くばかりにおゑたる男根の頭へ、唾ぬらぬら塗りたくり小山の如く膨れたる割目に押し当てて、やわりやわりとし掛かるに雁首きしみてぎゅうぎゅうと、やや毛際迄収まりたるに、その気味よきこと得も云われずお淫も、又無き大物にこすり立てられ、助兵衛が醜男なるを打ち忘れ頻りに可愛く覚ゆるにぞ。
 男の体を抱き締め、鼻息荒くすすり声にて
「助さん、わちきァ、如何してまァ此の様に水性に為ったろう。
 もうこれぎりの慰みだときかないから左様お思い。」
「お慰みたァ勿体ねえ、死ぬ程惚れて、ようようと念の届いた今日の今、しかし腎我と云う間夫が有るから例え一段義理づくでこうはさせても又後でじきに鼻を抓むのだろう。」
「ヲヤ、わちきが腎我さんと情合なんぞしますものか。
 人は見目より心意気、実の有るのが頼もしいよ。」と云いつつ、顔を押付けて透き通る程真白な前歯でちょいと食い付けば助兵衛すかさずその口へ己が口押し当てて暫くちゅうちゅう吸い乍、すぱりすぱりと大腰に、さも勇ましく突き立てれば、下からも又くるくる持ち上げ、互いに淫水ずるずるひたひた女の尻伝わりて、流れ出たる気味よさに、二人は前後取乱し、正体なくぞ見えたりける。
 此処にまた薄毛屋のお新が妹のおすべといえる、今年二八の色も香は、有とはすれど、降り積もる雪の下成る梅の花、子供めくさえ愛らしく月毎習いし一中節忘れし所もあらんかと、勝手しったる裏口より、そっと寄って中の間の障子開けんとなしたるが、中の様子の怪しげなるに、何事やらんと飼猫の出入する穴から、伺い見れば、こは如何に、お淫と助兵衛の大取組み。

 お淫を仰向けに寝かせて、助兵衛ぐっと反身になり、かの大物の陰門え、出入るさまを見入りつつ、ずぶりずぶりと大腰に四辺構わずとぼして居るにぞおすべは赤らむ顔の半ばを袖に隠しつつ轟く胸を懐紙で押さえ、其処に噤みて居るとは知らず中で二人がよがり泣き。
 其の時、誰やら後ろにて、袂をそっと引張るにぞ、はっと驚き見返れば、何時の間にやら来ている仕太郎、おすべの手を取りて、おすべはひょんな所を見られ、おぼこ心の恥しさに、只俯いて何にも言わず仕太郎小声にて
「あたしが此処え来て見ると、お前が何やら一心に覗き込んでおいでだから、其れからあたしも抜き足して、お前の後ろにそっと廻り様子を聞けば、助的とお淫と二人がちんちんかもかも。もうもうおつな気持になって少しも、我慢が出来ないから、こっちも負けずにあんな事して遊ぼうから、自由におなり。」と云いつつ、おすべを横抱きに己が膝え抱えあげ、一締めじっと締め付けて、直ちに女の前をはだけ、縮緬の湯具掻き分けて、羽二重よりもすべすべせし股の間に手をやれば、おすべは堅く身をちじめ、鼻息少しせわしなく、
「アレさ」も口の内、からだを左右にもじらせて、容易に陰門弄らせねば、是ではいかぬと仕太郎が、襟の所え手を廻し、首筋強く抱き締めて、女の顔をじっと引き寄せ、己の舌を長く延ばし、女の口え頬バラすれど、只じっとしていて埒あかねば、力にまかせて女の舌を、此方の口え吸い取って、暫くちゅうちゅう吸い乍また徐々に手を差し入るれば、今度は股をはだけておいていじらする。

  先ず空割の上っ面を探りて見るに、薄毛四、五本生えし愛らしさに、そろりそろりと撫で下げて、陰門の割目を中指の先でやわやわいらい掛ければ、流石に先より気を持ちし陰門なれば、新なれど葉の露のしたたり程淫水流れける。
 気遣いなしに押し転ばし、本手に上から乗り掛かり、枯木の如き一物突き出し雁の縁より根元迄、唾をぐるりと塗り回し、玉の様なるおまんこへぬっとあて置きちょこちょこ、二突、三突小腰に突けば、するりするり入りかかるにおすべは少し顔しかめ、前へ段々乗り出して縁から頭落ち斯かる。
「痛いかへ、今直ぐ良くなるよ、其れとも否なら止しにするよ」と云われておすべは塞ぎし目少し開いて、仕太郎が顔を見ながら莞爾と恥しそうな面持ちにて
「なあに、痛かあありませんから、なさいましよ」も口の内。

 この時、生憎引の紐がきれたか、ばったり音がして・・・・

 是にて閨中大機関、全編の終り。

2004/1/26#6057 投稿者・ritonjp

     泉湯新話

 或る娘、予に問うて曰く。
「湯に入ると云い、何やらも入る」と云う。
「湯と何やらは同じ物かへと。」
 予、此意を感ずる事屡々なり。思うに人をして春心。
 人をしてよがらしむ事。暫くふりぼぼとふりまら。
 暖簾を持って分かつと雖も。朝湯の水上げより。
 晩湯の濡れたる迄。流れは同じ白水の。
 ぬらつくをもって知るべし。
 今、男女何れ目の泉湯新話成きたり。
 終に此言もって序とす 分寸堂 識
男「そんなら俺の言う事はいいかえ」
女「いいよ」
男「本当にか」と置屋の内湯にて、ぐっと傍による
女「誰も来やしなかろうね」
男「来てもいいわな」と股座に手を突っ込む
女「アレサ、お待ちよ。マアお待ちなへ」
男「野暮な事いヽなはんな」トくじりかける。
女「アレサマア、手が汚れるよ」トこの時襖を開けて、
下女「ハイ、お湯を召しませ」
 邪魔が難儀かえと男は其の侭抱き付口を吸い、女を膝の上に乗せ半分ばかり入れかかる、と女は鼻息あらく
女「アレもう何だか知らないが、窮屈な様だから、マア、こうしておくれよ」ト男を抱きながら横に為ってしがみつく。
 此の女本当の淫乱かして無性に泣出し
「アヽモウ、もそっと早く、アレサ、アヽフンスウフンフンアレアレアレ」
男「アアモウいきそうになってきた。いっその事、板の間で痛くては悪いから俺が下に為るから、こうしてお前上に乗りな」
女「如何ともスルカラ、抜いては嫌だよ。
 アレモウ、ドウも、フンフン、フンフンスウスウハアハア」
 後は辺り憚る大乱れ。湯の沸く音か、気のゆく音かどちらか知らず、ブクブクブクブク。

2004/1/23 投稿者・ritonjp

    不 倫

 ・・・亭主長旅に疲れて直ぐ休むと伝え聞けば、お新は蒲団を敷く。腎我はかいまき取出しながら
「こう二人で亭主の寝床こさえて居る姿は、とんと可笑しかあ見ないかえ」
「そう見えますと、私はいっそうれしゅうござんす」
「そんならいっそこうして」と云いつつお新を横抱きにかかえて、其処へ押し転ばし、お新が顔へ顔押付け口と口あわするに、お新はこわごわ舌を出すを腎我は己が口に吸い込み暫くちゅうちゅう云わするに、玉門づきづきひびきわたり淫水どろどろ。
 そこえ、ぬるりと生暖かき一物を空割辺りに押付けられ、元より心ある男に仕掛けられ、何も云わずに内股を広げて、押し返すにずぶずぶ入る心地よさ。
 やがて小腰ちょこちょこ持ち上げ、ぐちゃぐちゃ音のする頃はお新も良くなり、歯を食い〆めて腰を振るわせ、ハァハッハァハッ気をやる息に腎我も堪らずドクドクと気をやる。
 折から見世にがやがや聞ゆる人声は亭主の伊勢より帰りし声ならんと、二人共、元の所え座を占めて、そ知らぬ顔をしていたり。

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