春 望 杜 甫
国破山河在 国破れて山河在り城春草木深 城春にして草木深し
感時花濺涙 時に感じては花にも涙を濺ぎ
恨別驚驚心 別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
烽火連三月 烽火 三月げつに連なり
家書抵万金 家書 万金に抵る
白頭掻更短 白頭掻けば更に短く
渾欲不勝簪 渾すべて簪に勝たえざらんと欲す
春 夜 蘇軾(北宋)
春宵一刻値千金 春宵一刻 値千金
花有C香月有陰 花に清香有り 月に陰有り
歌管樓臺聲寂寂 歌管 樓臺 聲寂寂せきせき
鞦韆院落夜沈沈 鞦韆しゅうせん 院落 夜沈沈
春夜喜雨 春夜雨を喜ぶ 杜甫(盛唐)
好雨知時節 好雨 時節を知り
当春乃発生 春に当たって すなわち発生す
随風潜入夜 風に随って ひそかに夜に入り
潤物細無声 物を潤して 細やかにして声無し
野径雲倶黒 野径 雲は 倶に黒く
江船火独明 江船 火は独り明かなり
暁看紅湿処 暁に紅の湿れる処を看れば
花重錦官城 花は重し 錦官城