行宮

寥落故行宮
 寥落たり 故行宮
宮花寂寞紅 宮花 寂寞として紅なり
白頭宮女在 白頭宮女 在り
閑坐説玄宗 閑坐して 玄宗を説く

   芳野
         藤井竹外
古陵松柏吼天飆
 古陵の松柏 天飆に吼ゆ
山寺尋春春寂寥 山寺 春を尋ぬれば 春寂寥
眉雪老僧時輟帚 眉雪の老僧 時に帚くことを輟め
落花深処説南朝 落花深き処 南朝を説く

  飲酒

結盧在人境
而無車馬喧
問君何能爾
心遠地自偏
采菊東籬下
悠然見南山
山気日夕佳
飛鳥相与還
此中有真意
欲弁已忘言

  陶潜

 廬を結んで人境に在り
 而も車馬の喧しき無し
 君に問う 何ぞ能く爾るやと
 心遠ければ 地自ずから偏なり
 菊を採る東籬の下もと
 悠然として南山を見る
 山気 日夕に佳く
 飛鳥相与に還る
 此の中に真意有り
 弁ぜんと欲すれば已に言を忘る


   烏衣巷ういこう       劉禹錫

朱雀橋辺野草花 朱雀橋辺 野草の花
烏衣巷口夕陽斜 烏衣巷口 夕陽斜せきようななめなり
旧時王謝堂前燕 旧時 王謝堂前の燕
飛入尋常百姓家 飛んで尋常百姓の家に入る

  題烏江亭

勝敗兵家事不期
包羞偲恥是男児
江東子弟多才俊
巻土重来未可知

  杜牧

 勝敗は兵家も 事期せず
 羞じを包み恥を忍は是れ男児
 江東の子弟 才俊多し
 巻土重来 未だ知るべからず

   登高         (おか)に登る

風急天高猿嘯哀 風急に天高うして猿嘯哀し
渚清沙白鳥飛迴 渚清く沙すな白うして鳥飛び廻る
無邊落木蕭蕭下 無辺の落木蕭々として下り
不盡長江滾滾來 不尽の長江滾々こんこんとして来る
萬里悲江滾作客 万里悲秋常に客と作
百年多病獨登臺 百年多病独り台に登る
艱難苦恨繁霜鬢 艱難苦はなはだ恨む繁霜はんそうの鬢びん
潦倒新停濁酒杯 潦倒ろうとう新たに停とどむ濁酒の杯

ア 行宮-芳野 飲酒 烏衣巷 題烏江亭 登高 カ 垓下歌 返歌 登岳陽楼 峨眉山月歌 川中島 キ 帰園田居 己亥歳 帰去来兮辞 漁翁 移居 京都東山 
偶成 偶成.西郷隆盛 九月十三夜陣中作 金州城下作 ケ 桂林荘雑詠示諸生 月下獨酌 送元二使安西 宿建徳江 コ 尋胡隠君 江雪 江南の春 古歌 胡笳歌 
左遷至藍関示姪孫湘 山行 山中の月 山中問答 山中与幽人対酌 シ 秋風の辭 秋浦歌 子夜四時歌(子夜呉歌) 奬進酒.李白 将進酒 蜀相 下終南山過斛
斯山人宿置酒
 春望 春夜 春夜喜雨 述懐 蜀道難 泊秦淮 静夜思 生年不滿百 赤壁の賦 絶句 望岳 旅夜書懐 短歌行  漢詩そのU 書架