李煜詞 [索引] [書架]

 虞美人

春花秋月何時了、
往事知多少。
小樓昨夜又東風、
故國不堪回首
月明中。

雕欄玉砌應猶在、
只是朱顏改、
問君能有幾多愁。
恰似一江春水
向東流。



春花秋月何の時にか了らん、
往事多少いくばくかを知らん。
小樓昨夜又東風、
故國は回首に堪へず
月明の中。

雕欄玉砌ぎょくせい應に猶ほ在り、
只だ是れ朱顔改まる、
君に問ふ:能く幾多の愁ひ有りや。
恰も似たり一江の春水の
東に向かって流るるに。

 烏夜啼

無言獨上西樓、
月如鈎。
寂寞梧桐深院
鎖淸秋。

剪不斷、
理還亂、是離愁。
別是一般滋味
在心頭。



言無く獨り西樓に上れば、
月鈎の如し。
寂寞たる梧桐の深き院
清秋を鎖す。

剪りても斷てず、
理へども還た亂るるは、是離愁。
別に是一般の滋味の
心頭に在り。

 浪淘沙

簾外雨潺潺、
春意闌珊。
羅衾不耐五更寒。
夢裏不知身是客、
一餉貪歡。

獨自莫憑欄、
無限江山。
別時容易見時難。
流水落花春去也、
天上人間。



簾外に雨は潺潺として、
春意闌珊たり。
羅衾は耐へず五更の寒きに。
夢裏知らず身は是れ客なるを、
一餉歡を貪る、

獨り自ら欄に憑る莫れ、
無限の江山。
別るる時は容易に見ゆる時は難し。
流水落花春去る也、
天上人間。

 相見歡

林花謝了春紅、
太匆匆。
無奈
朝來寒雨晩來風。

臙脂涙、
留人醉、幾時重。
自是人生長恨
水長東。



林花は謝り了くす春の紅ひ、
太にも匆匆たり。
いかんともする無し
朝來の寒雨晩來の風。

臙脂の涙、
人を留めて醉はしむるは、幾いづれの時か重ならん。
自ら是れ人生は長への恨みにて
水は長へに東す。

 破陣子

四十年來家國、
三千里地山河。
鳳閣龍樓連霄漢、
玉樹瓊枝作姻蘿。
幾曾識干戈。

一旦歸爲臣虜、
沈腰潘鬢消磨。
最是蒼惶辭廟日、
敎坊猶奏別離歌、
垂涙對宮娥。



四十年來の家國、
三千里地の山河。
鳳閣龍樓霄漢に連なり、
玉樹瓊枝姻蘿を作す。
幾ぞ曾て干戈を識る。

一旦歸して臣虜と爲り、
沈腰潘鬢消磨す。
最も是れ蒼惶として廟を辭するの日、
敎坊猶も奏す別離の歌、
涙を垂らして宮娥に對す。

 憶江南

多少恨?
昨夜夢魂中!
還似舊時遊上苑、
車如流水馬如龍、
花月正春風!



多少いくばくの恨ぞ?
昨夜夢魂の中!
た似たり舊時上苑に遊べるに、
車は流水の如く馬は龍の如し、
花月正に春風!

 子夜歌

人生愁恨何能免?
銷魂獨我情何限?
故國夢重歸、
覺來雙涙垂!

高樓誰與上?
長記秋晴望。
往事已成空、
還如一夢中!



人生愁恨何ぞ能く免れん?
銷魂獨り我情何ぞ限りあらん?
故國夢に重ねて歸れど、
覺め來りて雙涙垂る!

高樓誰と與にか上らん?
長へに記す秋晴の望め。
往事已に空と成り、
ほ一夢の中の如し!

 柳枝詞

風情漸老見春羞、
到處消魂感舊遊。
多謝長條似相識、
強垂煙穗拂人頭。



風情漸く老ゆれば春に見ひて羞づ、
到る處に消魂しつつ舊遊に感ず。
多謝す長條の相識なるが似ごとく、
強ひて煙穂を垂らして人頭を拂ふ。

 開元樂

心事數莖白髮、
生涯一片靑山。
空林有雪相待、
古路無人獨還。



心事數莖の白髪、
生涯一片の靑山。
空林雪有りて相ひ待てど、
古路人無くて獨り還る。

 搗練子

深院靜、小庭空、
斷續寒砧斷續風。
無奈夜長人不寐、
數聲和月到簾櫳。



深院靜かに、小庭空し、
斷續せる寒砧斷續せる風。
いかんともする無し夜長くして人寐ねず、
數聲月と和ともに簾櫳に到る。

 望江梅

閑夢遠、
南國正芳春。
船上管絃江面渌、
滿城飛絮輥輕塵。
忙殺看花人。

閑夢遠、
南國正淸秋。
千里江山寒色暮、
蘆花深處泊孤舟。
笛在月明樓。



閑夢遠く、
南國正に芳春。
船上の管絃江面渌きよく、
滿城の飛絮輕塵に輥まじる。
忙殺す看花の人を。

閑夢遠く、
南國正に淸秋。
千里の江山寒色に暮れ、
蘆花深き處孤舟を泊める。
笛は月明の樓に在り。

 烏夜啼

昨夜風兼雨、
簾帷颯颯秋聲。
燭殘漏斷頻欹枕、
起坐不能平。

世事漫隨流水、
算來夢裏浮生。
醉鄕路穩宜頻到、
此外不堪行。



昨夜風雨を兼くはへ、
簾帷に颯颯たる秋聲。
燭殘すたれ漏水時計斷たれ頻に枕を欹そばだて、
起坐するも平かなること能はず。

世事漫そぞろに流水に隨ひ、
かぞへ來たれば夢裏の浮生。
醉鄕は路穩かにして宜よろしく頻しきりに到るべくも、
此の外は行くに堪へず。

 浪淘沙

往事只堪哀、
對景難排。
秋風庭院蘚侵階。
一任珠簾閑不卷、
終日誰來。

金鎖已沈埋、
壯氣蒿莱。
晩涼天靜月華開。
想得玉樓瑤殿影、
空照秦淮。

 浪淘沙

往事只だ哀しむに堪へん、
景に對するも排くつろぎ難し。
秋風の庭院蘚こけきざはしを侵す。
珠簾を一任うちすてて閑として巻かざるも、
終日誰か來らん。

金鎖已に沈埋し、
壯氣蒿莱すたる。
晩涼やかに天靜まりて月華開く。
想ひ得たり玉樓瑤殿の影、
空く照らす秦淮を。

 菩薩蠻

花明月黯籠輕霧、
今宵好向郞邊去。
剗襪歩香階、
手提金縷鞋。

畫堂南畔見、
一晌偎人顫。
奴爲出來難、
敎君恣意憐。



花明るく月黯くして輕き霧籠もり、
今宵好し郞きみが邊もとに向かひて去くに。
剗襪たびはだしにて香階を歩み、
手には提ぐ金縷の鞋くつ

畫堂の南畔に見まみえ、
一晌しばし人に偎よりそひて顫ふるふ。
わらはは出で來ること難きが爲、
君をして恣意ほしいままに憐いとほしましむ。

 蝶戀花

遙夜亭皋閑信步。
乍過淸明、
早覺傷春暮。
數點雨聲風約住。
朦朧淡月雲來去。

桃李依依春暗度。
誰在秋千、
笑裏低低語?
一片芳心千萬緒、
人間沒個安排處!

 蝶戀花

遙けき夜亭皋に閑そぞろに歩を信まかす。
たちまち過ぐ淸明を、
早や覺ゆ春の暮れるを傷む。
數點の雨聲風約し住とどむ。
朦朧たる淡月雲來去す。

桃李依依として春は暗ひそかに度すぎゆく。
誰ぞ秋千に在りて、
笑裏に低低と語らふは?
一片の芳心千萬の緒、
人間じんかんひとつも沒し安排の處!

 淸平樂

別來春半、
觸目愁腸斷。
砌下落梅如雪亂、
拂了一身還滿。

雁來音信無凭。
路遙歸夢難成。
離恨恰似春草、
更行更遠還生。



別れて來り春は半なかば、
觸目愁ひ腸はらわたを斷つ。
みぎりの下もと落梅雪の亂るるが如く、
拂ひ了をへど一身に還ほ滿つ。

雁來きたれど音信凭たよる無く。
路遙かにして歸夢成し難し。
離恨恰あたかも似たり春草に、
更に行き更に遠ざかれど還ほ生ず。

 阮郞歸

呈鄭王十二弟
東風吹水日銜山、
春來長是閑。
落花狼籍酒闌珊、
笙歌醉夢間。

珮聲悄、晩妝殘、
憑誰整翠鬟。
留戀光景惜朱顏、
黄昏獨倚欄。



呈鄭王十二弟
東風水を吹きて日山に銜かくれ、
春來れば長つねに是れ閑たり。
落花狼籍酒闌珊、
笙歌醉夢の間。

珮聲悄として、晩妝殘くづる、
誰に憑たよりて翠鬟を整へん。
光景に留戀して朱顏を惜しみ、
黄昏に獨り欄に倚る。

 搗練子

雲鬢亂、晩妝殘。
帶恨眉兒遠岫攅。
斜托香顋春笋嫩、
爲誰和涙倚欄干。



雲鬢亂れ、晩妝殘る。
恨みを帶びたる眉兒遠岫攅ひそむ。
斜に香顋を托し春笋嫩やはらかく、
が爲に涙と和ともに欄干に倚る。

 望江南

多少涙、
斷臉復橫頤。
心事莫將和涙説、
鳳笙休向涙時吹、
腸斷更無疑。



多少の涙、
かをを斷よこぎり復た頤おとがひを橫ぎる。
心事將に涙と和ともに説ふ莫なかれ、
鳳笙休やめよ涙する時向吹くを、
はらわたの斷たれること更に疑ひ無からん。

 謝新恩

冉冉秋光留不住、
滿階紅葉暮。
又是過重陽、
臺榭登臨處、
茱萸香墮。

紫菊氣、飄庭戸、
晩煙籠細雨。
嗈嗈新雁咽寒聲、
愁恨年年長相似。



冉冉たる秋光留め住おけず、
階に滿たす紅葉の暮。
又た是れ重陽過ぎ、
臺榭登臨せる處、
茱萸の香墮つ。

紫菊の氣、庭戸に飄たり、
晩煙細雨を籠む。
嗈嗈新雁寒に咽ぶの聲、
愁恨年年長とこしなへに相ひ似たり。

 一斛珠

晩妝初過、
沈檀輕注些兒箇。
向人微露丁香顆、
一曲淸歌、
暫引櫻桃破。

羅袖裛殘殷色可、
杯深旋被香醪涴。
繍床斜憑嬌無那、
爛嚼紅茸、
笑向檀郎唾。



晩の妝よそほひ初めて過はり、
沈檀輕く注す些兒箇いささか
人に向かいて微かすかに露はす丁香の顆、
一曲の淸歌、
暫し櫻桃を引て破ひらかしむ。

羅袖裛れ殘すたるれども殷色可きは、
杯に深くいたせば旋たちまち香醪に涴さる。
繍床に斜めに(よりかかり)りて嬌として(いかん)ともする無し、
紅き茸いとを爛嚼かみつぶして、
笑ひて檀郎に向ひて唾く。

 玉樓春

晩妝初了明肌雪、
春殿嬪娥魚貫列。
笙簫吹斷水雲閒、
重按霓裳歌遍徹。

臨風誰更飄香屑、
醉拍闌干情味切。
歸時休放燭花紅、
待踏馬蹄淸夜月。



晩妝初めて了はり明るき肌は雪のごとく、
春殿に嬪娥魚貫して列す。
笙簫吹斷す水雲の閒に、
重ねて霓裳を按じて歌遍徹す。

風に臨みて誰か更に香屑を飄す、
醉ひて闌干を拍けば情味切なり。
歸る時放つを休めよ燭花の紅きを、
まさに馬蹄を踏みしめんとす淸夜の月。

 漁父

閬苑有情千里雪、
桃李無言一隊春。
一壺酒、一竿身、
快活如儂有幾人?



閬苑情有り千里の雪、
桃李言無く一隊の春。
一壺の酒、一竿の身、
快活儂われの如き幾人か有らん?

 浣溪沙

紅日已高三丈透、
金爐次第添香獸、
紅錦地衣隨歩皺。

佳人舞點金釵溜、
酒惡時拈花蕊嗅、
別殿遙聞簫鼓奏。



紅日已に高く三丈透る、
金爐次第に香獸に添ふ、
紅錦の地衣歩に隨ひて皺む。

佳人舞ひ點ずれば金釵溜り、
酒惡しくして時に花蕊を拈りて嗅ぐ、
別殿遙かに聞こゆ簫鼓の奏づるを。

 謝新恩

櫻花落盡階前月、
象牀愁倚薰籠。
遠是去年今日
恨還同。

雙鬟不整雲憔悴、
涙沾紅抹胸。
何處相思苦?
紗窗醉夢中。



櫻花落り盡くす階前の月、
象牀に愁ひて薰籠に倚る。
はるけきは是れ去年の今日
恨みは還ほ同じ。

雙鬟整はずして雲憔悴し、
涙は沾らす紅き抹胸を。
何處ぞ相思の苦しみは?
紗窗醉夢の中。

 長相思

雲一緺、玉一梭、
淡淡衫兒薄薄羅、
輕顰雙黛螺。

秋風多、雨相和、
簾外芭蕉三兩窠、
夜長人奈何。



雲一緺、玉一梭、
淡淡たる衫兒薄薄たる羅、
輕く顰ひそむ雙つの黛螺まゆ

秋風多さはに、雨相ひ和し、
簾外芭蕉三兩窠、
夜長ければ人奈何いかんせん。

 菩薩蠻

蓬莱院閉天台女、
畫堂晝寢人無語。
抛枕翠雲光、
繍衣聞異香。

潛來珠鎖動、
驚覺銀屏夢。
臉慢笑盈盈、
相看無限情。



蓬莱の院にはは閉す天台の女、
畫堂に晝寢ねて人の語る無し。
枕に抛り翠雲光き、
繍衣に異香を聞ぐ。

潛び來れば珠鎖動き、
驚き覺む銀屏の夢。
かほほころびて笑ひ盈盈たりて、
相ひ看て無限の情あり。

 菩薩蠻

銅簧韻脆鏘寒竹、
新聲慢奏移纖玉。
眼色暗相鈎、
秋波橫欲流。

雨雲深繍戸、
未便諧衷素。
宴罷又成空、
夢迷春雨中。



銅簧韻しらべ脆きよかにして寒竹鏘として、
新聲慢ゆるやかに奏し纖玉を移す。
眼色暗ひそかに相ひ鈎いざなひ、
秋波橫に流れんと欲す。

雨雲繍戸に深く、
未だ衷素を諧かなふるに便ならず。
宴罷をはり又た空と成り、
夢は迷ふ春雨の中。

 漁父

一櫂春風一葉舟、
一綸繭縷一輕鉤。
花滿渚、酒滿甌、
萬頃波中得自由。



一櫂たうの春風一葉の舟、
一綸の繭縷けんる一輕の鉤。
花は渚に滿ち、酒は甌に滿つ、
萬頃の波中に自由を得

 采桑子

庭前春逐紅英盡、
舞態徘徊。
細雨霏微、
不放雙眉時暫開。

綠窗冷靜芳音斷、
香印成灰。
可奈情懷、
欲睡朦朧入夢來。



庭前に春は紅英を逐ひて盡き、
舞態徘徊す。
細雨霏微として、
雙眉を時暫も開か放めず。

綠窗冷靜にして芳音斷たれ、
香印灰と成る。
情懷を奈いかんとす可き、
ねむらんと欲せば朦朧として夢に入り來る。

 喜遷鶯

曉月墜、宿雲微、
無語枕頻欹。
夢回芳草思依依、
天遠雁聲稀。

啼鶯散、餘花亂、
寂寞畫堂深院。
片紅休掃儘從伊、
留待舞人歸。



曉月は墜ち、宿雲は微かすかに、
語無く枕を頻しきりに欹そばだつ。
夢は芳草を回りて思ひ依依たり、
天遠く雁聲稀なり。

啼鶯は散じ、餘花は亂り、
寂寞たる畫堂深院。
片紅掃くを休めて伊の儘從なすがままにし、
留めて舞人の歸るを待つ。

 虞美人

風回小院庭蕪綠、
柳眼春相續。
憑闌半日獨無言、
依舊竹聲新月
似當年。

笙歌未散尊罍在、
池面冰初解。
燭明香暗畫樓深、
滿鬢淸霜殘雪
思難任。



風は小院に回かへり庭蕪くさは綠に、
柳は眼ぶき春は相ひ續く。
闌に憑り半日獨ひとり言ふこと無し、
舊に依る竹聲新月
當年に似たり。

笙歌未だ散ぜず尊罍在り、
池面の冰初めて解く。
燭は明るく香は暗ひそかやかに畫樓深く、
滿鬢の淸霜殘雪
思ひは任たへへ難がたし。

 采桑子

轆轤金井梧桐晩、
幾樹驚秋。
晝雨如愁、
百尺蝦鬚在玉鉤。

瓊窗春斷雙蛾皺、
迴首邊頭。
欲寄鱗游、
九曲寒波不溯流。



轆轤ろくろ金井きんせい梧桐ごとうの晩くれ
いくばくの樹か秋に驚く。
晝の雨は愁ふるが如く、
百尺ひゃくせきの蝦鬚かしゅ玉鉤に上ぐ。

瓊窗けいさうに春は斷たれて雙蛾さうがひそむ、
邊頭を迴首す。
鱗游に寄せんと欲するも、
九曲きうきょくの寒波に溯流そりうせず。

 浣溪沙

轉燭飄蓬一夢歸、
欲尋陳跡悵人非、
天敎心願與身違。

待月池臺空逝水、
蔭花樓閣漫斜暉、
登臨不惜更沾衣。



轉燭飄蓬一夢に歸り、
陳跡を尋ねんと欲して人の非なるを悵うらむ、
天は心願をして身與たがは敎む。

月を待つ池臺空むなしく逝く水、
花を蔭かくす樓閣漫あふるる斜暉、
登臨惜まず更に衣の沾るるを。

 謝新恩

秦樓不見吹簫女、
空餘上苑風光。
粉英金蕊自低昂。
東風惱我、
纔發一襟香。

瓊窗晝夢留殘日、
當年得恨何長。
碧欄干外映垂楊。
暫時相見、
如夢懶思量。



秦樓しんろうに簫せうを吹く女は見えずして、
空しく餘す上苑じゃうゑんの風光を。
粉英ふんえい金蕊きんずゐおのづから低昂ていかうす。
東風我を惱まし、
いましも發す一襟いつきんの香。

瓊窗けいさう晝の夢殘日を留め、
當年恨みを得何ぞ長き。
碧欄干の外に垂楊すゐやう映ず。
暫時相ひ見えし、
夢の如くして思量するも懶ものうし。

[索引]
虞美人烏夜啼浪淘沙相見歡破陣子憶江南
子夜歌柳枝詞開元樂搗練子望江梅菩薩蠻
蝶戀花淸平樂阮郞歸夢江南謝新恩一斛珠
玉樓春漁父浣溪沙長相思采桑子喜遷鶯

[上代][陶淵明][玉臺新詠][抒情詩][竹枝詞][花間集][李煜][香殘詞]
[淸風詞][豪放詞][憂国慨世][李淸照][陸游][辛棄疾][金陵舊夢][秋瑾]
[通俗詩][扶桑櫻花讚][日本漢詩]