潮 来 笠

一 潮来の伊太郎 ちょっと見なれば
  薄情そうな 渡り鳥
  それでいいのさ あの移り気な
  風が吹くまま 西東
  なのにヨー なぜに眼に浮く 潮来笠

二 田笠の紅緒が ちらつくようじゃ
  振り分け荷物 重かろに
  わけはきくなと 笑ってみせる
  粋な単衣の 腕まくり
  なのにヨー 後髪引く 潮来笠

三 旅空夜空で いまさら知った
  女の胸の 底の底
  ここは関宿 大利根川へ
  人にかくして 流す花
  だってヨー あの娘川下 潮来笠


 赤城の子守唄  潮来笠 めんこい仔馬 もしもピアノが弾けたなら 王将 世界は二人のために 下町の太陽 東京の灯よいつまでも 夜霧の第二国道