2004/5/5 5/6 5/9 投稿者・shosuke1919 大阪府

     「開談栄花丁稚(かいだんえいがでっち)」その(一)

 顔のうつくしい者より心の美しい者を好むべしと古人は教えるが、まさしく淫乱の(さが)は美女におおいという。
 たとえば、目が水を含んだようでまつ毛多く、眉跡青く、瞼がむっくりと腫れたように見える者は淫乱である。
 また、額の生え際が濃く、生え下がりが多く、笑うと目尻に小皺の寄る者も、多情の性、させたがる性分であると・・・その人相に思い当たるところがある。

 神田八丁堀はさる大店に通い勤めする伊勢屋文左衛門という者がある。
 家内(いえうち)は、女房と、男と女の子供、その使用人の五人暮らし。
 当人は六十一歳だが不釣合いの女房の「おすき」、ようよう年取って三十一。
 大和屋に似たいい女で、やや太り気味なのは酒が過ぎるせいであろうか。
 とまれその年増ぶりはまさに食い頃の風情に見える。
 その、おすき、連れ添う亭主が年寄りで、夜なべ仕事が食い足りない。
 あれこれ淫らな事を思い巡らすが、これといって男に言い寄る手立てもないまま、つい、昼酒の盃を重ねては炬燵に当たる始末・・・・
おすき「これ、助次郎や、助次郎や」
十六・七の丁稚が「はい、何でござります」
おすき「権助はどうしたのじゃ」
助次郎「先ほど旦那様がご用とかで本店の人が呼びにまいりました」
おすき「お春は」
助次郎「ちょっと宿まで行ってくるから、お目覚めになったら宜しくと、私に頼んで出て行きました」
おすき「そうか、みんな留守か・・・助次郎や、ここへ来て足をさすっておくれ。もうもうだるくてかなわねぇ」
助次郎「はい、かしこまりました」と布団の中に手を入れて揉みはじめる。
おすき「助次郎や、手前、今年は幾つになったけのう」
助次郎「はい、とって十六でございます」
おすき「ほんにそうか、もう女は知っているんだろうの」
赤くなって、俯いたまま、「いいえ、存じません」
おすき「なに、知らねえことがあるものか、嘘をお言いでない」
助次郎、もじもじして息をはずませ「いいえ、ほんとうに存じません」
おすき「どれ、知ったか知らぬか見てやろう」といやがる助次郎の股倉へ手を入れて一物を握る。
助次郎「アレおよしなされませ。旦那に知れたら悪うござります」
おすき「もし眼付いても、口先で言いくるめ、いいかげんにからかっておくわえ」と無理に炬燵へ引き込むと、助次郎の一物は勃起おえ立って木のごとくなる。
おすき「おや、これが子供の物かえ。旦那さまの物よりよっぽど大きいわえ。こんないい物を持っていて女を知らねえですむものか。いま私が教えてやる。アレサ、悪くはしねぇから言うなりにおなり」と助次郎の腹の上に乗りかかり、手を取って、おのがもじゃもじゃと生えているところから、サネ頭をいじらせ、一物をおのが開ボボ当てがいって・・・
おすき「それ、ねちねちするだろう。そこから入れな。そら、根元まで入ったわ。持ち上げて腰をつかいな。それ、いい気持ちだろう・・・
その(二)
おすき「アノ、これが茶臼というのだよ。ェェ モウそれそれ、ぞくぞくするほどいいわな。ァァいきかかった。ぐっと入れておくれ。それそれいくよ。助次郎や、気のいくのが知れるだろう」と鼻息荒く額に八の字を書いてスゥスゥ、ハァハァ
「ェェまたいくよ、ほんに可愛いのう」
助次郎「ァレ、気がいくのでござりますか。背中がぞこぞくいたします。ァァどくどくと出ました」
おすき「ほんにこんな嬉しいことはねぇ」と助次郎を引き起こして横に抱き、舌の抜けるほど口を吸い、
「のう、これからは、旦那の留守はいつもしようが、今日のような都合はめったにねえから、ゆっくり楽しもう。サァ、手前も帯をときや。おいらもときましょう」と湯文字もとけば、毛がもじゃもじゃの太股の白さに、助次郎の一物がもっくり頭をもたげるのに、
「さあ、横になりゃ」と帯広裸の肌と肌、ぴったり合わせて口を吸いながら、
「アレサ、女と寝たら、すぐに乗るもんじゃないよ、その手を出しや」とおのれが手を持ち添えて、
「腹からだんだん下の方へ撫でてみや。それ、毛がさわるだろう。それからもそっと下にいくと、これが、サネ頭っていうのさ。サネ頭をこうして撫でるとの、ェェそれもう気持ちが味になるわな。そらまたぬらぬらと出たろう。今のところをもっといじりなよ。ェェ、もうどうしよう。ェェ、またよくなってきたわ。ァァ、こたえられねえ」
 尻をモジモジさせて・・・
「ェェ、じれってえ。それ、そのぬらぬらの開ボボの奥の方まで指を入れてみや。しこしこさわるものがあるだろう。それが子宮コツボだよ。アレサ、布団をあげてみずともいいわな。女は恥ずかしがって、見せるのをいやがるものだわ。さあ、手前の物を入れなょ。アレサ、ェェモゥ、そういっぺんに入れずに、サネのあたりをこねくりこねくり、そろそろと入れるんだよ。ェェモゥ、たまらないねぇ、またいきそうだ。あれ、だんだん上手になったの、そんなにしてきつく奥を突いて、また浅く入れたり出したりしながら、サネ頭を指でいじっておくれ。ァァ、モゥモゥ、身体がとけそうだよ。それまたいくよ、いくいく・・・。モゥモゥどうしたらよかろうの」とぐっと抱きつき、
「アレサ、もっときつく奥の方だよ。ェェモゥまたいくわな。いきつづけだ、五度かな六度目だよ」
助次郎「私も二度やりました。アレアレ、またよくなりました」というより早くハァーハァードックドックと。
おすき「ハァハァ、手前、疲れたらちっと休むがいいわな。アレサ、抜かずにいなよ。今拭くから」
 とみす紙で二人の股の方まで拭いて、
「どれ、ほんとに疲れたか見てやろう」
 おすき、うれしそうに一物をいじりまわせば、またしゃっきりと立ち上がる。
助次郎、日頃はこわい主人なのも忘れて「ご新造さんえ、どうぞ、一生こうしていとうございます」と横抱きにして入れかかる。
おすき「しっかり抱いておくれ、アレそこよそこよ。オォいい・・・どうぞ一緒に気をやって、手前に似た子を生みたいものだ。ほんに手前は器用者よ。もう巧者になったわえ。こんなことなら今日が今日まで無駄にしたのがうらめしい」
 世迷い言やら愚痴やら、ここを先途とスゥスゥ、ハァハァ、互いにしがみついて気をやり、ぐったりしているところに、表の方がガタガタと・・・びっくり、助次郎、座敷から飛び出していった・・・
その(三)
 類は友を呼び、目の寄るところへ玉とかいう。
 伊勢屋の本店の一人娘で器量よしの「おさせ」。
 箱入りの生娘だが、その名のように好きらしい目もとである。
 この四、五日、伊勢屋へ泊まりがけで遊びに来ている。
 夜ごとの慰みに「宝引双六」ほうびきすごろくに興じたが、毎夜のこととて飽き加減とあって、今夜は遊びの縁結びをやることにした。
 みんながこよりの籤を広げて・・・
権助「ハハア、ちょうどよい縁だ。わしとお春どんだ」
お春「おや、いやだよ。好かねえ縁だわ」
亭主までいい年をして・・・「どりゃ、おれのはどうかな。おや、これも奇妙だ。おれとおすきだ」
おすき、亭主にしなだれかかって・・・「旦那え、よっぽど深い縁とみえますねえ」
お春「おやおや、助次郎どんとおさせさんだと。まことにお似合いの夫婦だねえ」
助次郎「これさ、お春どん、何と言うことを」
 おさせ「あれ、いやだよう」と顔を赤らめて俯くが、胸の内は恥ずかしいやら、うれしいやら。
権助「それがほんとうにでもなると、お染久松じゃ」とおつにそそのかす。
 その冗談が結びの神、おさせ、一人寝の寝屋に墨する音も忍びやかに文したため、明くる日を待ちかねて、人目のないのを見計らい・・・
「これ、助次郎や、ちょっと背中をかいておくれな」
助次郎「はい、私の手は冷とうございますよ」
おさせ「モゥモゥかゆくてならぬ、さあ手を出しな」と助次郎の手をわが袖に入れて握らせる想いの一封。
助次郎「おや、これは何でございますか」
おさせ「何でもよい。あとで読んでおくれ。わたしゃもう・・・」と抱きつくところへ近づく足音・・・
 おさせ、残り惜しそうに立ってゆく。
 助次郎、渡された文に目を走らせ、
「なんともとんだ福徳の三年目だ。今年はおおかた陰門まんこの有卦に入ったらしい。いっそはあの子をしてやろうと思う心がとどいたのか。だが、この文が人目については一大事・・・」と引き破いて紙屑籠に押し込んで立ち去る。
 その様子を物陰からうかがっていたお春、籠から文を取り出して、破れた紙を継ぎ合わせてみれば・・・
  かしこ
                 させより
  すけ様まいる
 とくお目もじの上にてくわしく申し上げ候ほどに、
 今宵折をみて忍びまいらすゆえ寝ずにお待ち下されたく存じ候

お春「アア癪だ癪だ。助次郎どんとしたことが・・・おせちのご馳走。お芋もごぼうも人よりよけいに盛ってやるし、前掛け、襦袢まで洗濯したり、継ぎを当てたりの心遣いを無にして、こんなことをしようとは憎い男心・・・」とぶつぶつ言いながら面ふくらませる。
 はや日も暮れて、入相の鐘も六ッ五ッ四ッ。
 やがて、子の刻の九ッの鐘ゴーンゴーン。
 助次郎はおさせの来るのを今か今かと待っている。
 行燈の火を細くしたうえに着物をかけたから、闇は低く垂れ込め、物の白黒あやも定かでない。
 ようやく忍んできたおさせ、手探りで這い寄ると物も言わずに男にとりすがる。
 助次郎はおさせの手を取り、耳に口を寄せて、
「遊びの縁結びの冗談が、このようになってうれしゅうございます」と、おすきに仕込まれた日頃の手管、ぐっと引き寄せ横にして股倉へ割り込んだが、新開あらばちのこととて、一物に唾をどろりと塗りつけ、陰門にやんわりのぞませると、こは如何に、はや淫水がゴボゴボグチャグチャ。
 あれあれと押し込むと、なんの苦もなく毛ぎわまでぐずぐずとおさまった。
 おさせはたちまちァーァースゥースゥーと鼻息荒くよがり泣き、両足を男の尻の上あたりにからませて、尻を回して持ち上げる。
 その塩梅のよさ加減はとても生娘の仕草とは思えぬ巧者ぶり・・・
 なおも男の首にかじりつき、口に吸い付いてチューチューハァーハァースゥースゥー・・・。
その(四)
 助次郎もおさせの口を吸いながら、大腰小腰に抜き差しすれば、
「ァァ〜モゥモゥ〜」とよがりながら突き上げてくる。
 開ボボの中はニチャニチャグチュグチュと音をたて湯のような淫水が、ぼっくり奥よりドックドックと湧き出してくる。
 助次郎、もはやたまらず、
「アレ、おさせさん、もういきます」
 ドッキンドッキンと吐き出して、しばし目もくらむ思い。
 ようやく気を取り直したところへ、人の忍び寄るけはいが・・・
「あれ、だれか・・・」とおさせは夜着をかぶってちじこまる。
 すると・・・
「これ助次郎や、さぞ待ちかねたであろうのう。ようやくの思いで来たわいのう。これさ、暗うて何が何やらわからねえわえ」と言う声は、まごうかたなきおさせの声・・・
 助次郎、驚いて、
「はて面妖な。たった今まで抱かれていたと思うたに、またまたここにおさせさん。さて不思議やな怪しやな」と行燈にかけたる着物をとり、灯心をかきたて、夜着をまくれば、尻まる出しでちじこまっているのは下女のお春。
 助次郎とおさせが仰天して物も言えないでいるのに、お春は、顔を上げて、
「おさせさん、さぞやお腹立ちでございましょう。どうぞお打ちくださいませ。助どんを思う心は以前より。いっそと思う折も折、ちょうど手に入る文の端、晩に忍ぶの忍び文、それを手だてに今宵の狂言、先駆けしたはお許しくだされ。これも恋路の惣れ同士。今度はお前さまがお楽しみなさいまし」と前を合わせて立ってゆく。
 後の両人、言う言葉もなく向かい合っていたが、助次郎、この機会逃がすまいと、おさせの手を取って・・・
「もし、おさせさん、さあお出でなされ」
 と己の床へ引きずり込み、
「これらも邪魔でございます」
 とおさせの帯をひっぽどき、雪の肌の股倉へぐっと割り込み、
「このようなお楽しみは、定めしたんとおありでしょうねえ」
 すると、おさせ
「アレ、助次郎としたことが・・・何で私がこのようなこと知るものか」
助次郎「知らぬとおっしゃるなら、どれ改めさせてもらいましょう」
 抗うおさせの手を払って股倉へ手をやると、柔らかにふっくりした膨らみに毛が少し。
 空割れからサネのあたりをいじってから、陰門より指を差し入れると、新開あらばちのことゆえ痛むのかだんだん乗り出すのを肩で押さえ、勃起おえ立った一物に唾をたっぷり塗りつけて、そろりそろりと扱ううちに、どうやら半ばまで埋まった。
助次郎「痛うございますか」
おさせ「さっきはちょっと痛んだが、もう痛まないよ」
助次郎「これからよくなるばかりですよ」
 やわりやわりと小腰につかって根元まで入れると、おさせは額に皺を寄せ、男の首にかじりつき、
「ェェモゥ、いっそぞくぞくしてくすぐったいような、おつな気持ちだよ。ァァ〜だんだん気持ちがよくなってきたよ。なんだかおかしな気持ちだよ。これが気がいくと言うのかえ。いっそもう可愛いね。そこを突かれると・・・もうたまらないね。また気がいくようだ」とよがる側から陰門の回りは淫水が溢れてぬらぬらぴちゃぴちゃ。
助次郎「えらい出しようだ。ちょっとお拭きいたしましょう」
 互いに臍から尻まで拭って、
「今宵のようなよい首尾はめったにあるものではございません。飽きるまでいたしましょう」とおさせの両足を持ち上げて、二本の指で陰門からサネ頭へ撫で上げれば、またもやぬらぬらと陰門から淫水が流れ出てくる。
 指をなおも奥の方へ差し込み、子宮こつぼをぐりぐりすれば、おさせ、たまらぬ声をあげて、
「ェェモゥ〜早く入れておくれ」と、抱きついてくるのを、なおも焦らしつづけると、半狂乱に、
「早やくったらよう。ェェモゥモゥどうするのよう〜。どうしたいいかわからないよう。アァ〜またいくよいくよ」
 助次郎、頃はよしと一物をぐい〜っと根元まで差し入れて、
「ソレ子宮に当たりましょう。ァァ湯のようなものが頭にかかります。ェェモゥ・・・私もいきます〜」
おさせ「もっともっと奥だよ ァァモゥモゥ〜いく〜」
 男の背骨を折れよとばかり抱きしめて一度に気をやる。
 そのまま抱き合って、やり疲れてうとうとしているうちに、淫水が干からびて、互いの毛が絡み合い、離れる拍子にみりみり〜。
「アイタタタタタ・・・

江戸情話 第一話-第二話 第三話 第三話続き 開談栄花丁稚 女護島宝入船 巻之中 その九 愛-絆集 TOP頁