影 を 慕 い て

一 幻の 影を慕いて 雨に日に
  月にやるせぬ 我が想い
  つつめば燃ゆる 胸の火に
  身は焦がれつつ しのび泣く

二 侘しさよ せめて傷心の 慰めに
  ギターをとりて 爪びけば
  どこまで時雨 ゆく秋ぞ
  トレモロ淋し 身は悲し

三 君故に 永き人生を 霜枯れて
  永遠に春見ぬ 我がさだめ
  永ろうべきか 空蝉の
  儚なき影よ 我が恋よ