哀 愁 日 記
詩 西条八十
曲 万城目正
一 山のひと夜の ゆきづりの
  愛の言葉を 忘れかね
  涙ぐみ 清いやさしい
  (ひとみ)の君を
  呼べば都の 夕日が紅い

二 雨の降る日は 窓のそと
  風の吹く夜は 星の空
  あの人は いつもどこかで
  わたしを見ている
  泪ぐむよに いとしむように

三 弱い乙女の ゆく途は
  いつも砂漠の ひとり旅
  幸福(しあわせ)は 見えぬ小鳥か
  消えゆく虹か
  愛の泉の 湧く街恋し