侍ニッポン
詞 西條八十
曲 松平信博
一 人を斬るのが 侍ならば
  恋の未練が なぜ斬れぬ
  伸びた月代(さかやき) 寂しく撫でて
  新納鶴千代 にが笑い

二 きのう勤皇 あしたは佐幕
  その日その日の 出来心
  どうせおいらは 裏切り者よ
  野暮な大小 落とし差し

三 流れ流れて 大利根こえて
  水戸は二の丸 三の丸
  おれも生きたや 人間らしく
  梅の花咲く 春じゃもの

四 命とろうか 女をとろか
  死ぬも生きるも 五分と五分
  泣いて笑って 鯉口切れば
  江戸の桜田 雪が降る