オッペケペー歌
川上音二郎 詞
亭主の職業は知らないが
娘は当世の束髪で
言葉は開化の漢語にて
晦日の断りカメだいて
不似合いだおよしなさい
何にも知らずに知った顔

むやみに西洋を鼻にかけ
日本酒なんぞは飲まれない
ビールにブランデー ベルモット
腹にも馴れない洋食を
やたらに食うのも負け惜しみ
内証でそっと へどはいて
まじめな顔してコーヒ飲む
おかしいネ オッペケペ
オッペケペッポー ペッポッポー

権利幸福きらいな人に
自由湯をば飲ましたい
オッペケペッポー ペッポッポー

かたい上下 角とれて
マンテルズボンに人力車
粋な束髪ボンネット
貴女に紳士の いでたちで
うわべの飾りは よいけれど
政治の思想が欠乏だ
天地の真理が わからない
心に自由の種をまけ
オッペケペー
オッペケペッポー ペッポッポー