嘘つき社会を作る人々

 ここ数十年テスト、試験に四答択一とか三答択一の客観テストが多くなった。
 これを馬鹿チョン試験などという者がいるが論文試験のように主観や情実が入ったり、評価する者の程度を越えるものが評価されないという欠点は無くなった。

 しかし、四択も三択もほとんど何も考えない聞きかじりで定着してきたため重大な初歩の過ちを犯している。

 四択なら正しいものを選べという問は、三つの過ち、嘘を作ることになる。
 出題者は楽だ。正しいことを一つ知っていればいい。後は出任せを本当のように飾ればいい。誤り探しを作る手間を惜しんでいる。

 受験する方は大変だ。集中して三つの嘘を考えていると嘘まで記憶に残ってしまう。

 昔の刀工は弟子に名刀を見分けるコツを名刀しか見せないことで教えたという。
 名刀と違う物を見れば名刀でないことがすぐ解るようになる。

 今ほど軽薄な人々が人前に出る社会ではなかった。

 受験、教育評価もそうだが、日夜家庭に入り込んでいるテレビのクイズ番組など、一つの事実に多くの嘘を交え金と手間暇かけてゴールデンアワーなど占拠している。

 それなりの人気ある大人の大勢が平気な顔で嘘をつくのを子供達はどんな気持ちで見ているのだろう。
 番組作成者にとっては一つの事実でその何倍も放映時間を稼げるので楽だとは思うが。

 NHKなども受信料を取っているのだからもう一寸真面目で役立つものを考えようや。
 正解探しでなく誤り探しにしようよ。

 日本を占領したマッカーサー元帥が彼に会った多くの日本人はミドルテーン程度だと言ったがその後やはりミドルテーン程の人が日本人社会の表面・マスコミに出ているようで情けない。

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