純愛-思い出

 誰もいなくなった初秋の川原に停めた車の中でした。

 「ここにキスしたい」と言うと彼女は黙ってスカートを上げパンティを脱ぎ床に落としました。
 白い二本のふとももの付け根に顔を近づけると彼女は少し脚を開く。私の顔が股の中に入らない様子を感じ彼女は更に脚を開く。
 あまり濃くない恥毛の中に二筋の襞が合わさっている。
 淡いピンクの襞の先が一部日焼けした色に変わっている。
 結構オナニーはしているようです。
 割れ目に沿ってうっすらと濡れて光っている襞を分けると鮮やかなピンク色の秘所が現れる。
 上の方に小豆粒くらいの赤みがかった花芽、その下に軽く閉じ薄いピンク色のカーテンを左右から合わせたような割れ目、一面に愛液に濡れて光っている。そっと指先を花芽やカーテンの合わせ目に触れると絹のような糸を引く。
 口を斜めに近づけ、両襞をリズミカルに唇で挟みながら割れ目に舌先を入れたり花芽に当てた舌先を丁寧に動かす。
 未だあまり経験が無さそうな彼女の快感を目覚めさせようと舌だけでなく両唇も花芽や割れ目に当て挟んだり吸ったりする。
 割れ目を開いても閉じている膣口に舌を差し入れたり、両唇で割れ目全体を覆って吸う。
 十分ほど経ったろうか、彼女が躯を硬くするのを感じた。
 唇と舌の動きを止めそのまま暫く軽く吸ってあげる。
 やがて彼女の躯が柔らかくなり、私はそっと唇を離した。
 「漏れちゃった」
 彼女はちょっと慌てた感じで言いながら腰をずらし座席を見た。
 座席は濡れていない。
 「呑んじゃった」と私は言うが量があまり多くなかったので口の中に拡散しただけ。
 そんなに愛液は出なかったのに強く締まった彼女の膣に液体の滑り出る感覚があったのでしょう。
 彼女はそのままパンティを着け、私は口の周りの愛液を拭いもせずに「もう遅くなるから帰りましょう」
 そう言って車を出し、彼女の降りる駅の三つ手前の駅まで送りました。
 「部屋まで送って」
 と言う彼女を
 「また後で逢いましょう」
 と言って別れた私は、部屋まで行き、彼女が受け入れるまま、彼女と性交し、躯に精液を注ぎ込んでしまったら、もう引き返しようのない不倫になってしまう、と思っていました。


 先週、川原で性器を吸われた彼女はそれが忘れがたい快感だったのでしょう。
 職場の帰りに頻りに誘います。
 数日後、通勤経路のターミナル駅に近い個室喫茶に入りました。
 店内は仕切のカーテンが少し開く度に、スーツの胸をはだけて相手の頭を抱え込み乳房を吸わせている女性や口づけしながらお互いに相手の股間を愛撫しあっている男女が見えます。
 カーテンを閉め席に着くや否や彼女はスカートを一寸たくし上げパンティを丸めながら脱ぎバックに入れます。
 「ずっとしたかったの、して貰いたかったの」
 彼女は掠れた小さな声で言います。
 私はテーブルの下に屈みます。
 顔のすぐ前、彼女の股間は愛液で陰毛まで濡れて光っています。
 彼女の割れ目に唇を合わせるように顔を傾け上から下まで性器全体に口づけします。
 唇で陰唇をリズミカルに挟みつけながら舌先は花芽を愛撫したり膣の入り口付近を這わせ膣の中まで少し差し入れたりします。
 彼女の膣に指を差し入れ、膜があったら傷つけてはいけないと思い、膣の入り口周りを這わせ愛液に濡れた人差し指の先で彼女の肛門を押してみると肛門が誘うように収縮を繰り返します。
 指先を少し入れるとくわえ込むように律動するので少しずつ愛液に濡れた指が入ってゆきます。
 指が根本まで入ると根本は締め付けられますが指先は自由に動きます。
 肛門の奥は指先を曲げられるほど広いのです。
 やや暫く右側の尻を浮かして後左側に躯を傾けた彼女は、左手で、性器を舐めてる私の頭を股間に押さえつけ、右手で彼女の肛門に指を入れている私の手を掴み肛門に押しつけます。
 性器も肛門も一帯に快感があったのでしょう、そのまま息を止めるようにして彼女は果てました。
 数分後、彼女は甲斐甲斐しくティッシュを取り出し私の口の回りと肛門に差し込んだ人差し指、彼女自身の股間と肛門を拭き取りバッグに入れます。
 そのまま別れました。


 二度性器を吸われて、彼女は健全な女性としての快感に目覚めたのでしょう。
 数日おきに夜の散歩に誘います。
 公園の暗がりに物陰があるとベンチに腰を下ろし、性器を口で吸うようねだります。
 でも街なかの公園は人通りが全く絶えることはありません。
 果てる前に二三度中断され、彼女は
 「部屋に来て」
 と哀願するよう縋ります。
 そして・・・。
 部屋に入り彼女は素早く布団を敷き、全裸になってもぐり込みます。
 私も全裸になり布団をめくります。
 少女から大人になったばかりのような、でも充分成熟した白い裸体の両足を開き少し両膝を立て陰茎を迎え入れる体型をとります。
 外で何度も中断され欲求が強かったのでしょう。
 彼女の膣から出た愛液は割れ目から滴りそうに十分に滑らかになっていました。
 彼女の両脚の間に俯せになってゆっくり腰を沈めてゆきます。
 陰茎で膣口を探るまでもなく彼女の体内に私の物が沈み込んで行きます。
 二人は性器の位置も角度も丁度合っているんだ!と一寸感動します。
 処女かなと思っていたのですが、充分な滑りを感じながら静かに差し入れると周りから締めるような少しの抵抗感があり、ちょっと止めてからまた少し挿入、二三度繰り返すと陰茎は根本まで彼女の膣に呑み込まれていきました。
 緩やかに抽送をはじめても痛がることもありません。
 彼女は両腕で私の躯に縋り付いてきます。
 抽送を繰り返しているうちに彼女の躯は頭の方にずれてゆきます。
 繋がったままちょっと布団の中に引き戻し、また抽送をはじめると、彼女はもう腰の動きを小さく合わせ、口を差し出してきます。
 口を吸い合いながら腰の動きを合わせているうち、彼女の手は私の肩、背中、腰、首筋、そして頭まで触ってきます。
 自分の膣に収めている物と全体を確かめるように。
 最初遠慮がちに広げていた脚も、しだいに私の脚に絡みつけ、腰を抱くように絡んできます。
 脚でも入ってきている物の全体を確かめているよう。
 痛がるかと思って静かに抽送していた腰の動きがだんだん早く、だんだん強くなり、彼女が、それに合わせ腰の動きを合わせているのを感じた頃、躯が震えるような感覚が始まり、それがだんだん強くなり、何か叫びたいような感じで二人とも性器を押しつけ合う。
 腰から腰椎にまで融けるような感覚がはしり射精がはじまる。
 どくどくという感じに合わせ彼女の膣がぐっぐっと締め付けてきました。
 射精が終わった頃彼女はもう一度確かめるように膣を締め付けた後、堅く締め付けたまま動かなくなりました。
 受けた精液をしっかり躯に収めるように。
 強く抱き合ったまま息を整えるように唇をふれあったりしているうち、静かになりました。
 静かに引き抜いた後、彼女は何時用意していたのかタオルで陰茎と付け根の回りを拭き取り、自分の性器も拭き取ります。
 タオルが少し赤くなりましたが、処女膜からではなく、生理がある頃と言っていたので、そのせいだと直感的に思いました。

 抱き合って少し微睡んだあと空が白みかけてきました。
 はじめて体内に私の精液を受け止め少し微睡んだ彼女は
 「もっとしていいのよ」
 と起きあがる私に言う。
 でも二人はこんな関係を何回も続けてはいけない。
 その後も日中はお互いに素知らぬふりをしていますが、数日後の仕事帰り店に入って夕食時、彼女は
 「ねえ、赤ちゃんできたかしら」
 と話しかけてきます。
 目は潤んだように、顔には赤みがさしています。
 直接精液を体内に受け入れたのはやはり初めてだったようです。
 「できないようにしています」
 と言うと少しがっかりしたような、安心したような表情です。
 その後、数日毎に彼女は部屋に誘います。
 部屋に入るや彼女はパンティを脱ぎ、性器を口で愛するよう求めます。
 立っている彼女の前に跪き股間に顔を埋めるのはスカートの上から愛する人の股間に顔を押しつける古い映画のシーンのようです。
 彼女は私の頭を両手で掴み剥き出した股間に押しつけます。
 彼女の激情がが少しおさまると、二人全裸になり布団の上でまず彼女の乳房を揉みながら乳首を吸ったり舌先でころがしたりします。
 彼女は得意そうに乳房を押しつけてきます。
 それから躯の上下を入れ替え、私は彼女の性器を彼女は私の陰茎や陰嚢を見つめたりなぜ回したり口に含んだりします。
 先ほど漏らした愛液と唾液は綺麗に拭き取っているのですが、また割れ目の底から液が涌きだしています。
 「前に読んだ本に口が縦に裂けた青大将って書いてあったけどこれなのね」
 彼女は両手で陰茎を掴み目の前にかざして言います。
 若い頃の伊達政宗を描いた作品に確かそんな描写があったような気がします。
 陰茎先端の下の裂け目を指で一寸広げてみたり、舌先でつついてみたりします。
 手のひらと指で陰嚢を探ったり玉を押してみたり、はじめての玩具を確かめている女の子のようです。
 私も膣の奥まで指を入れ子宮口を探ったり、肛門を指で押して押し戻す様子を見たり、お小水の穴付近を舌先でつついたりします。
 それから躯を繋げます。
 何時も彼女の開いた脚の間に入り躯をしずめるだけで、陰茎は膣に入っていきます。
 彼女の性器は決して大きくはないのですが。
 彼女の大陰唇の膨らみは小振りで、その内側のそんなに厚くない小陰唇を開くと透明な液を滲ませ少し溢れさせた薄いピンク色の裂け目が、俯きかげんについているのです。
 陰茎が入って行くにつれ軽い締め付けがはじまります。
 すっかり根本まで収まると彼女は安心したように私の両手や両肩にしがみついてきます。
 繋がっている部分を手で探ると少し盛り上がったように隙間無く包み込んでいます。
 ゆっくり抽送をはじめると私を掴んだ彼女の指に力が入ります。
 やがて激しく動き始める前に彼女は両足を私の肩にかけます。
 彼女の躯は海老のように折れ曲がり性器の部分だけ突き出す体位になっており、激しい息づかいで歓びを伝えてきます。
 一息入れるときは正常位に戻り、彼女に体重をかけないように腕立ての姿勢をします。
 そのうち彼女の激しい締め付けがはじまります。
 膣が生き物のように脈動し締め付けるのでたまらず射精してしまいます。
 それでも彼女の膣は尿道に残った精液まで絞り出すかのように脈動して締め付けます。
 それまで私の腕や肩をつかんでいた腕は首に回し二人一体になるほど激しく抱きついてきます。
 何時も張ってる自慢の乳房もほとんど潰れる激しいものです。
 そのまま固まった彼女の躯は数分たつと柔らかくなります。
 彼女はゆっくり起きあがり彼女との性交の時だけ射精後も小さくならない私の陰茎と根本付近をいつの間にか用意していたタオルで丁寧に拭ってくれます。
 私もお返しに彼女の性器を拭ってあげるのですが、彼女の膣口はきっちり締まっていて注ぎ込んだ精液が流れ出さないのです。
 素晴らしい性器に一寸口づけしてあげます。

 その後のある日彼女の間違いなく処女である肛門までを愛してしまいました。
 この節は女性が嫌がるのですが、創作ではありませんので書いておきます。

 彼女は正常位、屈曲位の他に後背位でも座位でもすぐ応じます。
 「後ろ向きに四つん這いになって下さい」
 と頼むと座っている目の前に膝を立てて幅も厚さも同じくらいの丸いお尻を突きだし、少し紫がかったピンクのすぼめた肛門とその下に割れ目を見せている膣を向けてくれます。
 肛門を一寸舌先でつついてたり掌を上に向け性器全体をさすったり指で膣内を少し刺激してから陰茎を水平に前に出すと上手く彼女の膣内に収まっていきます。
 でも深く入れると彼女は立てている膝を崩し前に腹這いになってしまいます。
 それでも陰茎はしっかりと膣内にくわえ込んでいてくれます。
 ある日、正常位が大分慣れ、繋がったまま日常の言葉を交わすようになった頃です。
 大分長く繋がっていたので膣から溢れた愛液が肛門まで濡らしていました。
 そっと陰茎を膣から引き抜き、肛門にあてがってみます。
 彼女の愛液で濡れた亀頭で肛門のすぼみを押すと肛門は押し返しながら少し開きます。
 先端を少し入れてみます。
 肛門はくわえ込むように動きます。
 少しずつ送り込み亀頭がすっかり入ってしまうと後は濃いめの愛液に濡れていた陰茎はすっすっと入っていき、根本までくわえ込まれます。
 膣内と違って陰茎全体が包み込まれるのでなく根本だけ強く締め付けられます。
 それも意志あるように。
 抜き差しすれば多分痛がると思い、差し込んだ陰茎を中心に円を描くように腰を動かします。
 そのとき陰茎の上の恥毛の生えている膨らみで彼女の性器全体を小さな円で、なぜさするように押しつけて動かします。
 これで彼女も気持ちよくなってくるようでやがていつものように達します。
 彼女が躯全体で達したのがわかると私も思わず射精してしまいます。
 彼女は肛門内に射精されても何時もと変わらず喘ぎながら唇を合わせたり軽く噛んだりしてきます。
 やがて柔らかくなった陰茎を抜くとき彼女の肛門はまるで陰茎をしごくようにすぼめます。
 本当に可愛い娘です。
 秋も深まると、公園の人影もめっきり少なくなる。
 公園の道を通路に使っている人が時々通り過ぎるだけ。
 「もうすぐ冬だけど、空がきれいだね」
 当たり障りない会話をしようとしていますが、本心はお互いに相手の性器に触ってみたい。
 眺めてみたい、そしてそれから・・・。
 公園の先はホテル街ですがそこへ入るのは、性欲に溺れて、示し合わせて、不倫をしているとことになります。
 散歩なら、そして愛が深まるまヽ抱擁までなら、などと自分自身に言い訳しているのはわかっているのですが。
 それにホテル街は人目も多いし通行者やホテルの人だって軽蔑するでしょうし。
 二人とも自然に人目に付かない植え込みの奥に足を進めます。
 ベンチに座り
 「セーターだけでは寒いでしょう」
 と言いながらコートで包み込むように彼女を抱き寄せます。
 右手はセーターの上からでもわかる一寸尖ったような乳房の乳首位置を押します。
 跳ね返るような弾力。
 コートの裾で隠し、ベルトをゆるめてズボンを少し下にずらし彼女の手を掴んでトランクスの中に導きます。
 ついこの春まではただ同じ職場の人だった彼女が大きくなった私の陰茎を確かめるように指を這わせます。
 一旦自分の躯に収めたところは自分のものと思っているようです。
 そのうち陰茎を握り上下左右に押し中央に戻るのを面白い玩具のように弄ぶのです。
 私も彼女の膣に手を伸ばすのですが、そのとき・・・
 手をさしのべた彼女の股間にもうパンティは付けていません。
 さっき喫茶店を出るときトイレに入ったのでそのとき脱いでいたのでしょう。
 そのときからずっと歩いて来る間も彼女はしたくてしたくてしょうがなかったのでしょう。
 一寸糸を引くような滑らかな愛液、今は見えませんが絹のような光沢、流れ出ないで小陰唇の間に収まっているぬめり気の強い液。
 上の方の花芽を中心に陰門、会陰まで丁寧に撫でまわしながら、5本の指でキーボードのようにブラインドタッチを続けます。
 「あまり触ると新品が使用済みみたいになっちゃうよ」
 一寸戯けて言ってみます。
 「そこ、自分では口で触れないの。舌も届かないの」
 真剣そうな彼女の言葉が返ってきます。
 頭を下げると彼女は待っていたようにスカートをたくし上げます。
 いつも悪戯でやんちゃな女陰一帯がもう小刻みに動いています。
 私は顔を一寸斜めにして女陰を口に含みます。
 舌で撫で、突き、押し、叩きながら小陰唇を唇で挟み付ける動きです。
 亀頭を小さく、小さくしたような「花芽」今は用がないので隠れてしまっているおしっこの穴、左右から軽く閉ざしている膣の入り口、少し内部、そして会陰まで丁寧に揉むように舌を這わせます。
 やがて彼女は私の口に密着している性器を中心に躯全体をくねらせはじめるのですがここでは人目が気になりそう長く続けられません。
 それで・・・
 ベンチに腰を下ろして仰け反っている女性、両足の間に蹲りスカートの中に頭を入れている男、その頭を両手で力一杯引き寄せている女。
 それも明るいうちから。
 公園に相応しい光景ではありません。
 また公園の回りのビルの窓は見えているのです。
 窓に人影は見えませんが、窓から公園を見ればきっと目にはいるはずです。
 抱き合っているようにすれば性交しているのがわからないかも知れません。
 軽く彼女の陰唇を噛んで合図し離れます。
 今度は私がベンチに座りコートで二人を隠すようにしながら彼女のお尻が丁度収まるほどに太ももを開き、別の生き物ように上下に動いている陰茎を晒します。
 何も言わず彼女はこちらを向いて私の両太ももを跨いで座ります。
 それだけで亀頭の半分は膣の中に潜り込みます。
 適度な弾力で噛み込むような膣の動きに合わせ陰茎が入っていきます。
 すっぽりと根本まで陰茎が膣に呑み込まれたとき、彼女のお尻を両手でしっかり腰に引き付けます。
 彼女は私の腰に手を回し強く引き付けてきます。
 かなり冷えてきた秋風に晒した陰茎が感じる膣の中の暖かさ!
 「○○さんのこの中は本当に暖かい。心が暖かいからかなあ」
 と囁くと黙って彼女は腰にまわした両手に一段と力を入れ、陰部も力一杯押しつけてきます。
 そのままじっとしているだけで二人とも充分幸せなのですが、やがてどちらともなく腰を上下に動かしはじめます。
 突き上げる陰茎を膣奥深くに強く当たるように押し下げる丸いお尻。
 突き上げを一寸止めると彼女のリズムで陰茎と擦ろうとする膣、それにまた突き上げを合わせます。
 合図しなくてもだんだん早くなり強くなる上下運動のリズム、やがて・・・
 彼女は快感が増してくると陰部を中心にだんだん広がるように躯を左右に捩ります。
 腰、背骨、首、頭そして脚、足首、つま先へとです。
 まもなく躯を振るわせます。
 声は押し殺していますが、肩を上下させながら荒い息、咳き込むような呼吸を繰り返します。
 「苦しいですか」
 と声をかけると微かに首を横に振ります。
 やがて膣が堅く固まり、躯を堅くします。
 それを合図のように私も思わず射精してしまうのです。
 すると彼女は射精されたのがわかるかのように腰に回した手の指を立て、上着の上からでも爪を立てる仕草で応えてきます。
 性交中のキスは彼女の陰部を吸った後なのであまりしませんが、思わず唇が触れると彼女は歯で噛んできます。
 射精したときなど、一寸強く噛むので怖い。
 射精が済んでもいつもの通り、彼女の膣や躯が少し柔らかくなるまで繋がったままでいます。
 性器だけでなく全身も心も一つになった瞬間を長引かせるように。
 やがて大きさは殆どそのままで少し柔らかくなった陰茎を引き抜くとき、これも習慣のように彼女は膣でしごくように締めつけます。
 まだ明るい二人の股間に引き出された陰茎は彼女の愛液でてらてら光って、湯気を立てています。
 彼女は呼吸を整えながらそれをじっと見つめます。
 やがていつの間に用意していたのか小さなタオルを取り出し、陰茎と陰毛、陰嚢を優しく拭い、最後は陰茎を白い指でしごきます。
 はじめての性交の後彼女が陰茎を指でしごいたとき、尿道に残っていた精液が亀頭の下、縦に裂けた尿道口に露の玉になったのを彼女は舌先で一寸味わったのですが、最近は露の玉も出てきません。
 抜き去るときしごき取るように膣を締めるのが上手になったのです。
 満足したような彼女の顔を見ながらタオルを受け取り折り返して彼女の性器を拭くのですが彼女のそこはあまり濡れていません。
 愛液が濃いめなのであまり流れないのです。
 精液も他の女性のように流れ出さないのです。
 いつもの通り彼女の膣に一寸口づけして終わり。
 物憂い動きで身支度を直し立ち上がると、彼女は・・・
 「ねえちょっとだけなら私の部屋へ寄れるでしょう」
 彼女はまだ少し興奮が残っている顔で言い出します。
 今日は私も都合がつかないし彼女も寮に残っている娘こがいるから部屋へ呼べないので散歩だけにしようねと約束していたのに。
 いつも彼女は、部屋へ入るや否やスーツ姿で立ったまま私の頭を股間に引き寄せ、性器を吸わせます。
 最近は二人で部屋まで行く途中立ち寄った店でパンティーは脱いでいるのです。
 クンニで少し欲求をしずめると、音を立てないように気を付けながら素早く布団を敷き、一糸まとわぬ姿で仰向けになり
 「私づーっと独りだったのよ」
 と鼻声で訴えます。
 また性器へのキス、正常位、屈曲位、伸長位、時には座位と結合したまま体位を変えて愛し合います。
 一旦離れると二人の結びつきが壊れてしまいそうで体位を変えるときも彼女は、私の腰に手を回し性器を強く押しつけたまま膣もぜったい弛めません。
 私も彼女のお尻を片手でしっかり抱きかかえたまま体位を変えます。
 二三十分、ときにはもっと時間をかけてコースを終わり時計に目をやると
 「私はまたづーっと独りきりなのよ」
 彼女は怒ったような、悲しそうな、訴えるような目で言います。
 再び、繰り返し、いや松葉崩しやときには布団を折って積み重ね、斜めに逆立ちした体位を交えて2ラウンドを終了します。
 ついこないだまでの少女っぽさから成熟した女に変わった彼女を一回では満足させられなかったのだろうか?ちょっと不安が残ります。
 彼女は、会えば必ず二回性交する習慣がついてしまっているので今日も一回きりの性交では満足できなかったようです。
 「今日は無理、次はきっと二回するからね」
 と顔をのぞき込んで答えると私が困惑した顔だったのでしょう。
 「心配しなくていいのよ。でも次はきっとね」
 寂しそうな顔に無理に笑みを浮かべ明るい声が帰ってきました。
 私も心の痛みが大きくなるを感じ始めていました。
 たっぷり時間をかけ充分愛し合った後でも彼女は、帰ろうとすると
 「帰らないで」
 と言い出します。
 「隣の部屋の娘こは頻繁に婚約者が泊まりに来ていてそのときは一晩中しているのよ。私今から一人で寝なきゃいけないの」。
 正月で帰省する前の夜など、いろいろ体位を変えながら何回も要求します。
 「暫く逢えないのよ」
 と言いながら。
 二人は躯のサイズがピッタリ合っているのでしょう。
 独身だったらすぐ結婚していたでしょう。
 サイズと言っても見かけと違います。
 彼女の性器は見かけは小振りなのですが、膣壁は厚く力強く締め付けるのです。
 膣内は深いのですが深く差し込む体位にすると子宮口付近の奥まで届きます。
 そして亀頭が子宮口付近へ当たる度に押し殺した息を漏らします。

 連休の前日、彼女はいつもより嬉しそうです。
 その日一緒に泊まる約束をしたのです。
 勿論彼女の部屋でなく、すぐ噂が立ってしまうラブホ街でもありません。
 ラブホ街と反対方向の日本旅館です。
 いつも私に隠れるように歩いている彼女が私を連れているように宿に入って行きます。
 夫婦にみえるかなぁとちょっと戸惑っている私にお構いなく、部屋に通されるとお茶をいれながら饒舌にお喋りはじめます。
 いつも部屋にはいると殆ど無口で性器をぶつけるようなクンニと忙しなく体位を変えて結合を確かめあった後正常位に戻り、一休みしながら話をはじめるのですが。
 「もう今日はたった独りの部屋には帰らないのよ。明日ここからお家へ帰るの」
 と言う彼女に
 「そんなバッグ一つの軽装で家へ帰るの」と私。
 荷物は近くのターミナル駅ロッカーへ預けてきたと言う。
 やっぱり子供だ、早く家に帰りたいのだ。
 罪なことを教えてしまったなあと、また少し暗い気持ちに。
 隣の部屋に既に敷いてあった二つの布団を寄せ電気を消して二人とも床に入ります。
 彼女はすぐ立ち上がって電気を点け照れ笑いします。
 二人とも明るいところで互いの性器を眺めいじり回すのが好きなのです。
 正常位に戻っても顔を見合わせ、はだけた乳房を鑑賞しながら口に含み、含ませている顔を見ているのが好きなのです。
 それに暗くては終わった後きれいに拭き取ってまた口に含むのにも不便なのです。
 三回までは彼女の胎内に射精したのは覚えていますが四回目も射精したのだろうか。
 少し朦朧としてきて仰向けになっている私に彼女は話しかけます。
 「もっとー。
 連休のお休み中はしばらく逢えないのよ」
 「でも、いつもそれくらいかもっと長い間隔で逢っているでしょう」と私。
 「職場で毎日逢っているでしょう」と彼女。
 そうだったのか。
 職場で顔を上げると離れたディスクから、目だけでじっとこちらを見つめている彼女。
 用事が無いときも書類をもってきて私の机の上を整頓しながらちょっと目配せし、さり気なく机を離れていく。
 ときには肘や腰をわざと私にぶつけ目配せと瞬間の笑顔を見せ机を離れていく。
 そう、毎日逢っていたんだ、と一層愛おしくなる彼女。
 彼女が69で被さってきます。
 性器を顔に押し付けると必ず吸って貰えるのは確信しております。
 いつもは
 「これ途中までしか入れられないから私口に入れるのはあんまり好きでないのよ」
 と言いながら陰茎を両手で握りじっと見つめている彼女。
 亀頭を半分くわえたあと
 「それにここが大きいから口の中で自由にならないのよ」
 とあまり喜ばない彼女。
 でも今は性器を吸わせながら陰茎を口に含み、頭を上下に動かし、雁首に舌を這わせ陰茎がピクンと動くところや、陰茎がもっと大きく堅く元気になるところを一心に探っています。
 乱れてしまっている彼女の陰毛を私も舌で整えてあげながら、いつも独りぼっちで寂しい彼女をこの夜は朝まで愛し続けてあげるよ、と心でつぶやいていました。

 私たちは、飢えた獣・・飽食した獣同士なのでしょうか・・・
 ちょっと射精したような気がしたので私も彼女も腰の動きを止めました。
 少しの後、いつもは引き抜いた陰茎を丁寧に拭ってくれる彼女がちょっと乱暴に陰茎をしごくように拭います。
 またいつもは私がすぐ手をのばしてタオルを受け取り折り返して彼女を拭ってやるのですが手をのばさないでいると彼女は怒ったように自分でタオルを折り返し股間に挟み背中を向けて寝てしまいました。
 少し微睡んだような気がしたら、街の雑音も眠りから覚めようとしているようです。
 ほとんど一緒に彼女と私は独りずつ起きあがります。
 「あまり遅くなると人目もあるし、それに家に帰るのが遅れるよ」
 と言っても彼女は黙っています。
 「でも、早すぎても旅館の人に怪しまれるね」
 と言うと彼女は顔を上げました。
 元気そうな笑顔です。
 「一番早い列車で発つって旅館の人に言ってあるの」。
 いつ?といぶかしげな私に”どう、気が利くでしょう”って自慢しているようにも見えます。
 旅館を出てから私の先にたって足早に駅に向かう彼女の白いふくらはぎは、淋しさにふるえているようないつもの夜と違って、若さと健康を誇示しているようです。
 駅構内を足早に行き交う人がもう何人かいます。
 先にたって歩いていた彼女は通路の交差まで来ると
 「奥様とお嬢ちゃんを大事にするのよ」
 と言って笑顔を向けます。
 立場が逆転しているなと思いながら”お父さんお母さんによろしく”と言いかけあわてて言葉をのみます。
 ようやく
 「またね・・」
 とだけ言った私に笑顔を向けるとくるりと向きを変え、足早に振り返りもしないで去っていく彼女。
 一回りちょっと若い彼女と私の老いが二人はつり合わないよと言っているようです。

 連休を終え帰ってきた彼女はなんかちょっと暗い感じ。
 何かあったかと気がもめますが・・・
 連休が済み実家から戻ってから数日ずっと暗い顔をしていた彼女は、いつものように書類を持ってきたとき、今日○○時××の裏、と書いた小さい紙切れを決裁箱の下に入れてゆきます。
 そこで待ち合わせてから、いつもの居酒屋へ入っても話をはじめません。
 「久しぶりの実家楽しかった?」
 と声をかけるとようやく
 「今度家を新築するの。お父さんは近所で一番値段の高い瓦を使うって言ってたわ」
 「私の部屋も作ってくれるの。私、自分のお部屋に自分で買ったピアノを入れたかったの」
 と言います。
 「よかったね」
 とだけ言って言葉を続けない私。
 「でも私もお金を出さなければいけないの」
 と彼女。
 すこし沈黙が続いた後
 「でも私新しいピアノを買おうと思って貯金していたからお金はあるの、ピアノ買うお金は私無駄遣いしないからまた貯まるわ」。
 気まずい感じでいつもより早めに席を立ち店を出ていく彼女。
 わざとゆっくり立ち上がり勘定を済ませ、もう別れるときかなあ、彼女が見えなくなるのを期待しながら、ゆっくり歩き出す、と怒ったような顔で彼女が振り向きます。
 黙っていますが目で”ついて来なさい”と言っているようにも見えます。
 振り向きもしないで、数歩先を行く彼女。
 あの日夜通し満足させられなかった私に、やっぱり妻子持ちで歳の離れた男など私にはだめよ、と言われながら屠場へ引かれてゆく気持ちです。
 前は私の蔭に隠れるようについてきた彼女だったのに。
 彼女の部屋がある建物に近づくと、急に向き直った彼女は、さっきまでとは正反対の、まるで子供がはしゃぎ出すような笑顔で
 「ご免なさい、ご免なさい。けっこう人目がうるさいのよ」
 と縋ってきます。
 「今夜はお話もいっぱいあるし」
 と性交の快楽が目的でないことを強調します。
 でも目と背中だけで私を連れてきた自信も含まれているような気もします。
 部屋へ入ってもいつもの彼女とちょっと違います。
 いつも途中の店のトイレへ入って既に脱いでいるパンティも付けたままです。
 スーツの裾をちょっとたくし上げ器用にくるくると丸めてパンティを脱いだ後も近づく私に
 「ちょっと待ってね」
 と言って急いで布団を敷きます。
 今夜は優しく抱いてあげよう、彼女の頭の下に手を差し入れ手枕をしてあげようとすると、
 「違うでしょう、違うでしょう」
 と言って、むき出しの陰部を振ります。
 ようやく彼女の性器を含みながら”ごめんね、今日は必ずいっぱい満足させてあげるからね”と心で呟き、一通りポイントを刺激してあげた後、舌を思い切り膣の奥に届くよう差し込みます。
 息を止めて、いっぱいにのばした舌を動かします。
 いつもより彼女の声を殺した喘ぎは大きいようです。
 彼女の快感のためならこのまま固まってしまってもかまいません。
 最初は舌だけでイってしまう彼女。
 イってしまった彼女の膣を優しく、ときに強く吸ってあげます。
 いつもは何となく口の中で消える愛液も、今日は全部飲み尽くしてあげるね、と吸い上げごくりと呑み込みます。
 やや休んだ後今度は正常位で、彼女に体重をかけすぎないよう肘で躯を支え顔を向き合わせます。
 繋がったまま満面の笑みの彼女は
 「しばらくしなかったから気持ちよかったあ」
 と言いながらも、
 「ごめんね、ごめんね」
 と続けます。
 私が気難しい顔をしているのでしょうか。
 それとも故郷くにへ帰ったとき誰かと縁談でもあったのでしょうか。
 「さっきあんまり激しく頭を掴んで押しつけられたから、抜けて口に入った毛まで呑み込んでしまったよ。でも美味しかったよ」
 私も不機嫌でないことを告げようと少し戯けて言ってあげます。

 饒舌に戻った彼女は正常位で膣に陰茎を収めたまま、私の肘や肩へ手を這わせながら話しはじめます・・・
「私けっこう実家へは帰っているのよ、弟が駅まで車で来て待っててくれるの。でもちゃんとお金は取るのよ。迎えと待ち時間の料金は姉弟だから特別にサービスしてあげると言いながら」
 こんなとき相応しい話じゃないなあ、と思いながらもニコニコ頷きながら聞いてあげます。

 急に話題を変え
「私した後は何日もお風呂に入らないのよ。でもシャワー浴びてるから不潔じゃないわ。お風呂で少しはここに水、お湯が出入りするでしょ。きっと少しは流れ出しているのよ。それにみんな男の人と遊んでいるくせにお風呂に入るとき前も洗わない娘こだっているのよ、男の人の精液だって少しは流れ出してるはずよ。お風呂はかえって不潔なの」
 黙っていると
「それに私ガーゼを水に濡らし絞ってから一日何回もここを拭いているのよ」
 と彼女。
「だから匂いも味もほとんど無いんだ、愛しているから匂いも味も欲しいよ」
 と答える私にちょっと笑っただけで
「最後はお尻もきれいに拭いてるの」
 と、どちらにも舌を這わせる私に気を使っていることを強調します。
 彼女の言うことを一生懸命聞いていて動きを止めてしまった私に催促するように彼女は腰を振ります。
 はじめはぎこちない動きで腰を使った彼女も今はもう一人前です。
 いや”乃の字崩し”さえ使います。
 私は教えてないのに誰かと?と!!思わず言葉に出そうになるのを、
 ”彼女はHな小説の作家名をけっこう知っているから本から知ったんだ。いや彼女は本能的に名人なんだ”、
 ”第一、彼女が誰と遊んだって私には何も言う資格など無いんだ”、
 また、お互いに相手のことを大事にしようと思いながら、行き違いがはじまります。

 今夜は彼女も満足したようです・・でもいつまでこんな関係が続くのか?・・
想い出

 彼女との馴れ初めは二年ほど前になります。
 転入した職場は少し人間関係がうまくいってない感がありましたが仕事に支障があるほどでもありません。
 ちょっと幼い感じの彼女はベテランの女性職員の中にはうまく溶け込めない感じ、たまに仕事以外の話しなどするとき私は彼女に話しかけたりしていました。

 そのうち、彼女は私に抱かれたがっているなど噂も立ち始めたのですが、一笑に付していました。
 しかし後で考えると、ちょっとしたことでも不機嫌になる彼女がこの噂には気にすることもありません。
 偶に腰をくねらせたりすることもあります。

 職場の旅行のときなど意識して近づいてきている風もありました。
 最初に川原で彼女の性器にキスした前日、軽登山に備えて渓谷の宿へ泊まり軽い祝宴後に皆が寝静まった頃彼女に誘われて真夜中の散歩に出ました。

 渓谷の川原に並んで腰を下ろすと、彼女がガウンの前を開きました。
 中は何も付けていません。
 薄い月明かりで白い下腹部と黒い茂みが目に入ります。
 少し抱き寄せてじっとしていますと今度は丸い白いお尻も剥き出しにします。

 お尻の頬にちょっとキスをしてガウンごと彼女を抱きしめ、月が山蔭に傾く頃まで二時間くらいでしょうか、左右に位置を変え彼女を抱きしめていました。

 宿に帰り翌朝は何事もなかったかのように、皆で行動を開始し、登山終了後は同僚達を私の車で駅まで送り、最後に残った彼女を送る途中川原に寄ったのです。

 明日以降のことも意識し、
 「決して貴女が嫌いではありません。躯も欲しい、でも・・・」
 私が言っても彼女は
 「もう少し一緒に」
 と言ってしばらく川原にいたのです。
 性交をするようになってからキスはあまりしません。
 たまに唇が触れ合ってもちょっと唇を押しつけ合ったり軽く吸ったりはしますが。
 彼女の膣や肛門を唇と舌で愛した後、ディープキスをするのはちょっとお互いに抵抗があります。

 はじめ居酒屋へ寄っていた頃、その後、彼女が
 「もう帰るの」
 と言ってた頃は、少し逢瀬を長引かせるため喫茶店へ入ります。
 繁華街のちょっと雑な喫茶店へ入ると二人連れは三階に案内され、カーテンの仕切の中でディープキスをしている人達に刺激され、珈琲カップを指し
 「これ、口移しで飲ませてくれない」
 と冗談に言ったら彼女は珈琲を口に含み目を閉じて唇を寄せてき、口移しに飲ませてくれました。
 今度は私にもと言う彼女に私も同じように口移しで飲ませてあげました。
 そのとき恥ずかしいことに私の陰茎は大きくなってしまいました。
 もうそんなことなど何年も無かったのに。
 もっと愛し合いたい、躰を繋げ合いたい気持ちが無意識にでもあったのでしょう。
 二三回同じことを繰り返すと、今度は口づけした私に飲ませないで、自分でごくりと飲み込んでしまいます。
 そして彼女は嬉しそうに笑っています。

 次は首筋にキスしてあげます。
 ここも嬉しそうです。
 ちょっと胸をはだけ、乳房にキスすると彼女はホックをはずし、胸元を広げます。
 乳房を含み舌で乳首を転がすようにすると彼女の息づかいが激しくなります。
 そんなことが二三回あった後、彼女の乳房の下側を強く吸ってキスマークを付けました。
 俺の女だと印を付けたのです。
 次ぎに逢ったとき彼女は
「実家に帰りお風呂に入っていたら、お母さんがそこ虫に刺されたのって言うのよ。自分で見てみたらキスマークなのね。キスマークって言うんでしょ。あんた悪いんだから」
 はじめて雑な口調で
 「あんた」とよばれ嬉しいような、くすぐったいような気分。
「悪い男に誘われないようにここにもキスマーク付けちゃぞ」
 といって太股を指しますと、彼女はなんと脚を開いてきたのです。
 子供のくせに生意気と言う思いと感激と言う思いが交差して、とそんな時代もほんの数ヶ月前だったのです。
 灯りを落としている薄暗い店内、仕切をとったら数十センチしか離れていない空間でキスやペッディングし合っている男女達、そんな雰囲気に影響され、年甲斐もなく彼女の太股の間に頭を入れ観察すると白い肌に、真っ白いパンティ、ほとんど飾りも付いていません。
 パンティの横からは恥毛だって見えるはずです。
 顔を性器に息がかかるほど近づけると彼女は太股をいっぱいに開いて迎え入れるのです。
 それでも恥毛は見えませんしパンティの中に恥毛の気配さえ感じられません。
 こんな女はちょっと腰を屈めただけで遠くからでも性器が丸見えになるのでヌード劇場でも人気があるんだよなあ。
 もしかしてパイパンだったら剃って誤魔化しているダンサーと違って本物を見れるのだから感激だよなあ。
 ワルがウリの不良中年である私は彼女のパンティ際ぎりぎり、性器からほとんど指一本の幅しか離れていない白い肌に思いっきりキスマークを付けます。
 これで暫くは彼女は風呂に入れないぞー。
 古い作りの寮には個室毎にバスは無いのです。

 席に座り彼女を見ると、少し赤くなった顔で息を弾ませています。
 目も潤んでいます。
 少し開いた歯の間から舌先も動いているのがわかります。
 いつもは地味な感じの女ですが茶道の会などで和服を着るとハッとするような艶やかな色気を感じさせる女に変わっているのです。
 ちょっと感激する一方、彼女は、新しいプロジェクトを担当している私に特別に付けてくれた秘書役なのです。
 そんな彼女が寂しげだったからといってスナック、寿司屋、居酒屋とどこまでもついてくるのをいいことに少し深みにはまりつつあるなあ。
 すこし心がうずき、今度彼女が連れてってと言っても、仕事が忙しいから断ろう。
 それなら彼女は傷つくこともないし・・・でもそう言ったときいつも寂しげな目を一層寂しげにするのを見るのも辛いよなあ。
現にもどり

 そんなときがついこないだだったのに今はもう・・・繋がったまま彼女は!どきっ!とすることを口にしました。
 ・・

 「ねえ、○○部長のここってあまり大きくないような気がするの」
 思わず陰茎が縮んでしまうようなことを言い出します。
 ○○部長は穏和な正義の味方、特に女性には人気が高い紳士なのです。
 さっき彼女は自分の性器を見せると、見る見る膨らみそそり立って別の生き物のように息づく私の陰茎をかなり長い間、両手で握り潤んだ目で見ていたのです。
 私自身は細い身体に不釣り合いな滑稽な部分だなあ、風呂やトイレで見たという同性が
 「大きいぞお」
 と肴にするのを、
「小さいよ。でも中に入れてから大きくする特技があるから、処女は痛がらず初めから気持ちいいみたいで、口コミで伝わるから希望者が多く困っているよ」
 と戯けていますが。
 彼女は肌を見せると大きくなる、彼女の性器を見せると更に堅く大きくなり喘ぎはじめる、性器を顔に押しつけると何回終わった後でも堅く限度まで大きくなり喘ぎ出す性器が珍しいのです。
 男なら誰でもそうなるのですが。
 彼女だって何度拭いたってしょうがない、下腹部や太股に息が当たるだけで見る見る膣から液を出し続けるじゃないか。

 はじめの頃、繋がったまま彼女が話し出すのは、星の王子さま、銀河鉄道の夜、星座とカルデア、ギリシャ神話などなど。
 彼女に調子を合わせ、私も少年のころ暗記するほど読んだら、道を歩いていても砂漠の景色が見えるし、昼間から星座も見える、コックピットの計器板も操縦桿も快調に回っているプロペラの回転音、ゆっくり近づき、ゆっくり去っていく頭上と足下の星々の話。
 若い頃乗っていた飛行機操縦の話。
 話しに没頭し腰を止めると腰を振って催促する彼女。

 たまには別の女性の話しも要求されます。
「ねえ、この前話していて前につき合ってた人の話して、怒らないから」
「そんな話したかなあ」と私。
「作り話でもいいのよ、男の人って結構そういう話しするでしょ」
 適当に猥談交えの話、膣痙攣の聞いた話などすると、痙攣かと思うほど締め付けてきます。
 気に入らないときは陰嚢に爪を立てたり、わざわざ結合を離し、陰嚢を口に頬ばり軽く歯を立てます。
 陰嚢の玉を口に含むと私が身動きできなくなる弱点と感づいてる様子です。
 話したくない、聞きたくないHの話をせがみ、快感をわざわざ不快感に変えてしまう関係はやはりアブノーマルです。
 間もなく別れのとき・・・
 担当するプロジェクトが完成間近になった頃、私は転勤希望を出し、発令を待っていました。
 彼女から逃げるつもりではありません。
 こんなことしてたら未だ若い人生をめちゃくちゃにしてしまうのは彼女の方です。
 その頃は激しい性交より相互にできるだけ長い間繋がっているのが好きでした。
 快感もありますが心も躰も繋がったままが心安らぐのです。
 正常位で静かに繋がったまま、
「このまま腹上死したい。そしたら君は酔った上司に襲われ抵抗したらこの人倒れたと言えば被害は少なくなるよ」
 と真面目な顔で言う私に彼女は真剣な目で言いました。
「何を言っているの。私は愛は心と思っているのよ、ただいくら心で思っても何も伝わらないし、口で言っても何も進まなかったかったわ、チャンスも恥ずかしい思いで何度もつくってみたけど」
「私はこんな関係いけないと思っているけど、ふと貴男のことが思い浮かぶとどうしようもなくなるの。でもそれを伝えるのはこうしなくちゃならなかったじゃないの」
「躯を合わせ心で愛していると思うと気持ちよくなって、そうすると貴男も歓んで応えてくれたじゃないの」
「最後に躯の中に出してくれるものを感じるともっと気持ちよくなって心に好きっていう気持ちがますます高まるの」
「他の女性との話しやHな話だって私が嫌いなこと知ってるでしょう。嫌いな話させてどうせ蔭で遊んでいる人だと思えば嫌いになって気持ちよくならなくなって、嫌いと言えれば、貴男だって負担を感じないで別れられるでしょ」
「でも、やっぱり気持ちよくなって、嫌いになれなくて苦しんでいるのよ」
「同級生だって、結婚したり、婚約したり、結婚前提でつき合っている人が多いの。私だって結婚したいからつき合ってくれっていう男はいっぱいいるのよ」
「なんで結婚もできない人とこそこそとこんなことしなきゃいけないの。いつもそう考えても、どうしようもないから、生きてるのも辛い・・・、自分だけ苦しんでいるよなことよく言えるわね」
 嗚咽しながら
「私は結局好き者で遊んだだけだから、気にしないでね、もう今日限り誘わないから安心してね」
「遊びだけなんかで好きと言ってくれる人なんか山ほどいるわよ」
 涙声で言ってるすぐ下の彼女の顔を見ることができなくて、暗然とした気持ちで項垂れていました。

 一気に話し終えた彼女は、少しの間黙っていましたが腰は緩やかに動かしていました。
 私は彼女の顔を見下ろしていましたが、目はまともに見れません。
 くちびるも、紅を落としているので少女のようで、吸うのも痛々しい感じ。
 しだいに目を落とせば、白い首筋から肉付きはいいのですが狭い肩幅、更に胸の膨らみ。
 ピンクを濁したような乳首のまわり、胸を擦り合わせたり吸ってあげた後のように高く露わになっている乳首。
 限りない魅惑とともに痛々しさも感じます。
 彼女の腰の動きがだんだん早く、強くなります。
 私も今は一心に彼女に動きを合わせます。
 何時もと逆のよう。
 そのうち、彼女は脚を大きく開き両足で私の腰を抱え込むようにして引き寄せます。
 彼女の踵を太股や、臀部に感じます。
 また、次には私に脚を開かせ、その間に彼女の二本の脚を入れ、思い切り伸びます。
 自分の膣内に入っている私のものを強く挟みつける姿勢、伸長位です。
 私も一心に応えているうち、彼女はいやいやをするように首を横に振ったり、仰け反ったりします。
 やがて、膣の強い締め付けと脈動、腰から背骨まで融かすような脈動と放出感。
 一層強く押しつけ合うお互いの性器、胸も潰れるような強い抱きしめ、口もピッタリ合わせ強く吸い合う。
 最後に彼女は大きく仰け反りながら、私の両足に絡めた両足を押さえ込むようにしながら伸ばします。
 今日は途中からづっと無口で性交を続けていたのですが、喉の奥から口へ漏らすような言葉にならない叫びのようなもの、途切れどぎれに少し長く続く。
 膣は堅く締まったまま。
 ややしばらく後、彼女は、そっと押さえ込むように包み込むようにしていた私を強く引き付けていた手を離し、布団の横に挿んで置いたタオルを手にします。
 陰茎を引き抜くときちょっとしごくように締めるのもいつもの通り。
 陰茎をきれいに拭ってくれます。
 タオルを受け取って彼女の股間を拭いて上げようとすると別のタオルを渡されました。
 彼女の口を拭いてから、彼女の股間を拭きます。
 彼女はづっと私の手元を見つめたまま。


 急いで衣服をつけ、彼女を見るともうガウンを付けています。
 口を軽く合わせ舌をちょっとつき合わせます。
 ガウンの前を捲るといつものことながら下には何も付けていません。
 性器に唇を触れた後、額、両頬、両瞼、鼻を性器に擦りつけますが、いつものように私の頭を引き付けることはなく両手をそっと私の後頭部に置いているだけ。
 最後にちょっと目を合わせますが、お互いにすぐ下を向いたまま。
 ”さようなら”を言葉にすると、二人とも堪らなくなるようで、彼女は黙って私の靴を持ち、ドアを開けて廊下を見渡し非常口の外へ置きます。
 部屋へ戻り、ドアを開けて非常口のほうを指さします。
 私も黙って廊下を抜け非常口の外の靴を履いて夜の街へ消えて行きます。

 夜の街の冷えた外気で、先ほど彼女の愛液を付けた顔の皮膚がこわばって来ます。
 テカらないように手で顔をなぜますが拭き取るのも惜しい気がしてちょっと擦っただけで下を向いて街を通り抜けます。
 間もなく駅の改札を通り、終電車まで未だちょっとある電車に乗りました。
 ちょうど空いている時間帯です。
 ちらほら立っている人が居ますが空いている席に腰を下ろし、意外に明るい床を見ていました。

 次の日からまたいつものように残業、申し送り準備などけっこう忙しい日々。
 もう彼女は誘うこともなくづっと前のように務めています。
 送別会、転出のときも何事もなく過ぎました。

 新しい職場は、そう激務ではありません。
 残業も時々あるくらいで、そのとき彼女から電話があります。
 職場の話し、ピアノを買った話しなど、ごく普通の明るい話で彼女もようやく前に戻ったようで一安心。
 そんなとき、出張で元の職場へ出向き、そこの同僚達が小宴を開いてくれました。
 彼女も出席しごく普通に過ごし、私はホテルへ引き上げました。

 真夜中、ホテルの部屋に電話がありました。
 「ねえ、お願い。こっちへ来て。逢ってちょうだい。」
 「えっ、もう真夜中ですよ。こんな時間に?」
 「お願い、来て」
 「車もないし・・・」
 ターミナル駅から離れている都心に近いこの付近では深夜になるとタクシーもほとんど走っていないのです。
 当時、携帯電話もまだ普及していなかったし、寮からの電話では怪しまれますから彼女は近くの公衆電話からかけている様子です。
 人通りもない暗い夜間に。
 少し絶句しているうち、電話が切れたようです。
 ホテルの明かりを消した部屋で呆然としていました。

 彼女が新しい職場に、明るい電話をかけてきたり、今日の小宴で殊更に平然としていたのは、躯の関係を忘れよう、以前の職場にいただけの関係に戻ろうとしていたのは間違いないと思います。
 部屋に帰ってから暫くして、押さえきれない激情が電話させたのでしょう。
 会話らしい会話もなく電話が切れてしまったのが彼女との本当の終わりでした。

 数ヶ月経ってから、彼女が故郷くにへ帰り結婚したこと、さらに一年ほど後、子供が産まれたことを聞きました。
 幸せな生活を送っていると信じていますが時に夫婦喧嘩などすると、元の職場に電話などかけてくるとのことです。

 彼女も、素晴らしい彼女と夫婦になった夫も、その子供達も平穏な日々を送っていることでしょう。


あとがき

 単身で赴任しスキンダイビング、釣りなどで遊び呆けている私の宿舎に月一度は妻が身の回りの世話にきます。
 来なくても良いと言っているのですが、きれいに整頓している押入の中を入れ替えたり、洗濯してある下着を
 「汗臭くなあい?」
 と鼻で確かめているのですが、残念ながら汗のにおいも化粧品のにおいもしません。

 夜、布団の上で正常位になると、いつも自分で淡泊だと言っている妻が話しはじめます。
 夢でよ、夢でよと何回も挿みながら。
「こないだ変な夢見ちゃったの。喫茶店に行きカウンターに座っていたら、近くの米軍住宅の人が後ろに立っているの。そのうち回りに人がいるのに、後ろからされちゃって・・・」。
「なぜ抵抗しなかった」と私。
「夢でよ、夢でよ、でもその人は大きくて私の身体隠れて回りの人には見えないかも知れないし、抵抗しようとしたら気持ちよくなってしまって・・・」
「そんな願望があるからそんな夢見るんだ」
 と不機嫌な私を見て、嬉しそうに笑いながら激しく求めてきます。
 自分の夢に興奮し、パートナーを妬かせて更に興奮させ、欲求を満たしたかったのでしょう。
 女性は、好きの極限・愛や家庭という夢で躯を任せ性欲だけでは躯を任せないと聞いています、が性欲が勝る一時期もあるようです。

 三年ほども続き身を割く思いで別れた彼女は、性欲を満たすための男は回りに大勢居るのに、また家庭を持つ夢皆無の私に近づき、だんだん深みに誘って、躯を交え続けた彼女は、身の破滅も考えられないほど好きだったか、それほど愛していたのか。

 彼女の愛は、打算の全くない愛、純粋な愛ではないのか。
 もう一度生まれ変わったら彼女も生まれ変わるまで待って結婚を申し込み、前世の恨みが消えていないと、と言われたら消えてしまいたい。
 私も本当に愛していました。
 総てを彼女のために捧げたいと、念じています。

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