二 小さな町に 嫁いで生きて ここしか知らない 人だった… それでも母を 生き切った 俺、あなたが 羨ましいよ… 今はいとこが 住んでる家に 昔みたいに 灯りがともる あなたは あなたは 家族も遠く 気強く寂しさを 堪えた あなたの あなたの 見せない疵が 身に染みて行く やっと手が届く ばか野郎と なじってくれよ
* 親のことなど 気遣う暇に 後で恥じない 自分を生きろ あなたの あなたの 形見の言葉 守れた試しさえ ないけど あなたに あなたに 威張ってみたい 来月で俺 離婚するんだよ そう、はじめて 自分を生きる
あなたに あなたに 見ていて欲しい 髪に白髪が 混じり始めても 俺、死ぬまで あなたの子供…