武 田 節
詩 米山愛紫
曲 明本京静
一 甲斐の山々 陽に映えて
  われ出陣に うれいなし
  おのおの馬は 飼いたるや
  妻子(つまこ)(つつが) あらざるや
  あらざるや

祖霊(それい)まします この山河
  敵にふませて なるものか
  人は石垣 人は城
  情けは味方 仇は敵
  仇は敵

  「()きこと風の如く
   (しず)かなること林の如し
   侵掠すること火の如く
   動かざること山の如し」

三 躑躅ヶ崎の 月さやか
  (うたげ)を尽くせ 明日よりは
  おのおの京を めざしつつ
  雲と(おこ)れや 武田武士
  武田武士