さすらいの歌
北原白秋 詞
中山晋平 曲
行こか戻ろかオーロラの下を
ロシアは北国 はて知らず
西は夕焼け 東は夜明け
鐘が鳴ります 中空に

泣くにゃ明るし 急げば暗し
遠いあかりも チラチラと
とまれ幌馬車 やすめよ黒馬よ
明日の旅路が ないじゃなし

燃ゆる思を 荒野にさらし
馬は氷の 上を踏む
人は冷たし わが身はいとし
町の酒場は まだ遠し

わたしゃ水草 風吹くままに
流れ流れて 果て知らず
昼は旅して 夜は夜で踊り
末はいずくで 果てるやら