二 五月雨の そそぐ山田に 早乙女が 裳裾ぬらして 玉苗植うる 夏はきぬ
三 橘(たちばな)の かおる軒ばの 窓ちかく ほたるとびかい おこたり諌(いさ)むる 夏はきぬ
四 楝(おうち)散る 川辺(かわべ)の宿(やど)の 門(かど)遠く 水鶏(くいな)声して 夕日涼しき 夏はきぬ
五 五月(さつき)やみ ほたるとびかい 水鶏(くいな)鳴き 卯の花さきて 早苗植えわたす 夏はきぬ