いつかしら僕よりも 母は小さくなった 知らぬまに白い手は とても小さくなった 母はすべてを 暦に刻んで 流してきたんだろう 悲しさや苦しさは きっとあったはずなのに 運がいいとか 悪いとか 人はときどき 口にするけど めぐる暦は 季節の中で ただよいながら 過ぎてゆく 忍ぶ 不忍 無縁坂 かみしめる様な ささやかな僕の 母の人生