かすりの女と背広の男
詞 黒田すすむ
補 横 井  弘
曲 吉田矢建治
一 かすりの(むすめ)と 背広の男
  指切りしていた 別れの港
  小島の鴎も 椿の花も
  見て見ぬふりした その涙

二 都と小島に 三年すぎた
  泣き泣きかすりは お嫁に行った
  来なけりゃいいのに 背広の男
  今頃ひょっこり やって来た

三 浮世の常さと 汽笛が鳴った
  あきらめなされと 南風(みなみ)が吹いた
  どうなることかと 世間はさわぎ
  かすりと背広は また涙