花の首飾り
菅 原   房 子   
な か に し 礼 詞
すぎやま こういち
花咲く娘たちは 花咲く野辺で
ひな菊の花の首飾り 優しく編んでいた

おお愛のしるし 花の首飾り
私の首にかけておくれよ
あなたの腕がからみつくように

花つむ娘たちは 日暮れの森の湖に浮かぶ
白鳥に 姿を変えていた

おお愛のしるし 花の首飾り
私の首にかけて下さい
はかない声で白鳥は言った

涙の白鳥に 花の首飾り かけた時
嘆く白鳥は 娘になりました

おお愛のしるし 花の首飾り
おお愛のしるし 花の首飾り