緑の夏の芝露の 残れる星を仰ぐ時 希望は高く溢れつつ 我等が胸に湧き返る
千載秋の水清く 銀漢空にさゆる時 通える夢は崑崙の 高嶺の此方ゴビの原
ラインの城やアルペンの 谷間の氷雨なだれ雪 夕は辿る北溟の 日の影暗き冬の波
嗚呼故里よ野よ花よ ここにも萌ゆる六百の 光も胸も春の戸に 嘯き見ずや古都の月
それ京洛の岸に散る 三年の秋の初紅葉