「
(心が緩んでいて成すことなく、優柔不断で、価値観が決まってなく定見がないものは亡びるであろう)
「浅薄にして
(浅はかで見透かされやすく、何でも漏らして秘密が守れず、周密な能力もなく、臣下の進言内容を外にもらすものは亡びるであろう)
「
(独善的で協調性がなく、諌言されても自説を通し、社会全体のことを考えず、軽率な行為で自分だけ信ずるものは亡びるであろう)
「大心にして悔ゆるなく、国乱れてみずから多とし、境内の資を
(大雑把で反省がなく、社会が乱れても自分だけ満足し、自国の経済力を向上しようとしないで、隣の敵を安易とみるものは亡びるであろう)
「好みて智をもって法を
(好みにより浅知恵で法を直し、時には私情を公事にさしはさみ、法や禁則を軽々しく変え、新しい法令を次々と出すものは亡びるであろう)
「大臣はなはだ貴く、
(大臣が尊大で、偏った輩多数で派閥を強化し、決済権者を封じ込める重鎮として、思いのままに政治を動かすものは亡びるであろう)
「
(公共の財政が底をついていても大臣は実入りが多く、正業の家は貧しいが利益だけに寄り付く商業が富み、農民や兵士が恵まれず、末梢的な情報業者などを利する体制は亡びるであろう)
韓非は「亡徴」章の最後で
「亡徴とは必ず亡ぶと
癖馬、鹿レ馬、癇馬が曳いた虫の息のトロイカ政党にぴったり当てはまるので苦笑。