将東遊題壁 将に東遊せんとして壁に題す 釈月性(江戸)

男児立志出郷関 男児志を立て 郷関をいづ
学若無成不復還 学もし成る無くんば また還らず
埋骨豈惟墳墓地
埋むるあ(ただ)墳墓地のみならんや
人間到処有青山 人間到る処 青山有り

 夜雨寄北      夜雨北に寄せる 李商隱

君問帰期未有期 君 帰期を問うも 未だ期有らず
巴山夜雨漲秋池 巴山の夜雨 秋池に漲みなぎ
何当更翦西窓燭 何か当に 更に西窓の燭を剪り
卻話巴山夜雨時 却つて巴山 夜雨の時を話るべき

 送友人

青山北郭  青山 北郭にたはり
白水遶東城  白水 東城を遶めぐ
此地一為別  此の地 一たび別れを為し
孤蓬萬里征  孤蓬こほう 萬里に征く
浮雲游子意  浮雲 游子の意
落日故人情  落日 故人の情
揮手自茲去  手を揮ひて 茲ここより去れば
蕭蕭班馬鳴  蕭蕭しょうしょうとして 班馬はんば 鳴く

夜上受降城聞笛    李 益

回楽峰前沙似雪  回楽峰前 沙すな 雪に似たり
受降城外月如霜  受降城外 月 霜の如し
不知何処吹蘆管  知らず 何れの処にか蘆管ろかんを吹く
一夜征人尽望郷  一夜 征人 尽ことごとく郷を望む

  夜下墨水       服部南郭

金竜山畔江月浮  金竜山畔 江月浮ぶ
江揺月湧金竜流  江揺らぎ 月湧いて金竜流れる
扁舟不住天如水  扁舟住まらず 天水の如し
両岸秋風下二州  両岸の秋風 二州を下る

戻る チ 敕勒歌 重題 除夜作 月夜 月夜憶舍弟 早發白帝城 臨洞庭 桃夭 ハ行 白頭 春宿左省 貧交行 兵車行 マ 将東遊題壁
夜雨寄北 送友人 夜上受降城聞笛 夜下墨水
 リ 涼州詞 涼州詞二 レ 麗人行 ロ 隴西行 鹿柴 望廬山瀑布 漢詩そのU 書架